広島大学発バイオベンチャーのミルテル(南区出汐1-2-10、加藤俊也社長)は、唾液による乳がんのリスク検査サービス「スキャンテスト 乳がん」の一般販売を始めた。これまで提携医療機関などに限っていた販路を、SNSのLINEに拡大。検査キット入手から結果の確認までをLINE上で完結させることで裾野を広げ、2027年までに年間受診者3万人を目指す。

自宅で採取した唾液を郵送すると、約1カ月で結果が分かる仕組み。がん患者の唾液で増減する「ポリアミン」を調べ、乳がんの早期リスク発見をサポートする。検査時の被ばくや痛みなどの身体への負担がないことに加え、前日の食事制限が不要で手軽な点が特徴。病気があるかどうかを調べるAUC(感度と特異度)は0.95と高精度で、A〜Cの3段階でリスクを判定する。乳がん検診の受診率は欧米の約7割に対し、日本は約4割と低く、罹患数・死亡率は増え続けている。受診者の拡大へ、母の日や結婚記念日などのプレゼント、企業の福利厚生などの需要を掘り起こす。3月8日の「国際女性デー」に合わせ、女性専用フィットネスブティックスタジオ運営のLIFE CREATE(札幌)とコラボ企画を実施。今後は健康福祉に積極的な自治体との実証実験なども進め、認知拡大を図る。1月5日付で歯科医療プラットフォームを展開するメディカルネット(東京、東証グロース市場上場)の子会社となった。これに伴い、3月25日に東京オフィスをメディカルネットと同じ渋谷区幡ヶ谷1-34-14に移転。同日付で広島オフィスは南区出汐1-2-4に移した。

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