
和食フレンチ店「しろがね」運営のトロワリビエールフード研究所(安佐北区可部9-14-4、銀純洋社長)は3月9日、食品の凍結・融解による食味の低下を大幅に低減する「セルアライブシステム(CAS)冷凍庫」(投資額600万円)が入るセントラルキッチンを現在地に開設した。同時に中区三川町から店舗を移転オープン。仕出し弁当やスーパー・百貨店向けの冷凍総菜事業にも参入し、売り上げ拡大を図っている。CAS冷凍は細胞の損傷を抑えた冷凍法として医療分野でも活用されており、食品においては味や香り、鮮度を限りなく凍結前に近い状態で保持し、解凍後に再現できるという。同技術を使えば食品ロスを気にせずに料理をストックできるようになり、これまで小規模な飲食店には難しかった仕出しの大量受注や当日対応が可能になる。今後は市内で行われる会議や勉強会、冠婚葬祭向けの需要を取り込みたいとする。新店舗は日本庭園付きの古民家1棟(駐車場含め敷地約1000平方㍍)を改装。簡易キッチン付きのメインフロアと個室1部屋(計20席)のほか、セントラルキッチンには真空包装機を設置した。東京、軽井沢、京都、イギリスで修行を重ねた銀社長が、日本料理とフランス料理の調理法でつくるオリジナルの和食フレンチ「瀬戸内キュイジーヌ」を提供。正午から午後5時を基本に、夜は予約営業する。売り上げ目標は年5000万円で、将来は飲食3、仕出し・冷凍総菜販売7の比率を目指す。