システム受託開発などのシステムフレンド(佐伯区五日市駅前、朝山俊雄社長)は、2024年版の県内「働きがい認定企業」のうち、特に優れている「優秀企業」に選定されたほか、1月に「健康経営」表彰を受けた。従業員の健康づくりを後押しするとともに、働きがいのある職場環境づくりに注力。クライアントの課題を解決するITエンジニア集団として定着率を高め、堅調に業績を伸ばしている。1997年に設立。当時のIT業界は残業や徹夜もいとわない厳しい職場環境が当たり前で、ITエンジニアはストレスの多い職種とされていた。同社はシステム構築の相談〜設計・開発・運用までをワンストップで提供。受注先へのエンジニア派遣を行わず、全て受託開発の方針を貫いてきた。実績・ノウハウを蓄積し、顧客の要望や課題解決の本来的な目的を理解して効率、効果的に専門技術を役立てるITビジネスパーソンの地位を確立。こうした経営方針が達成感のある職場環境を生み出しているという。働きがい認定企業は、世界各地で働きがいを評価する専門機関Great Place to Workの評価水準を超えることが条件。広島県は21年度から従業員意識調査に参加する県内企業に調査費の一部を助成している。24年版の優秀企業はシステムフレンドを含め5社選定。同社はセンサーなどの技術を活用してヘルスケア機器を開発・販売するヘルスケア事業部を設けており、健康経営は事業の延長と捉える。医療機器として開発した関節可動域測定装置「鑑AKIRA」のコア技術を生かしたソフトの開発を他社と組んで進め、海外展開もスタートさせている。岡本取締役は「健康経営を土台に働きがいを実感できる職場こそ、品質の良い製品やサービスが提供できる」とし、ITエンジニアの可能性を引き出す経営に徹している。