コロナ収束や2023年のG7広島サミット開催効果で観光客が増え、県内に活気が戻ってきた。同年の県の外国人延べ宿泊者数は19年比9・2%増の約144万人泊。また直近では市内シティーホテルの客室稼働率が24年9月に77・3%で全国3位となるなど人気の高さがうかがえる。国内外のホテル事業者が広島に進出を計画する中、地場ではリーガロイヤルホテル広島も新ホテル開業を予定する。総支配人でもある室敏幸社長に、直近の宿泊者の傾向や滞在を促す仕組み、インバウンド対応について聞いた。

―27年秋には新ホテルが開きますね。リーガロイヤルホテルグループとして県内2棟目となる全167室のホテルを中区東平塚町4―7に開業します。和の要素を取り入れた内装など当ホテルとは異なるコンセプトとし、大浴場も備える予定です。宿泊の施策部分でも話しましたが近年は飲み歩きする訪日客も多く、流川から徒歩10分程度と立地が良いため、より需要を取り込めると期待しています。

―インバウンド対応に関して、現在の取り組み内容と今後の展開は。当ホテルの取り組みとしては23年から外国人雇用に注力し、24年春には韓国・台湾・エジプト国籍の計5人が入社。外国人スタッフ向けに実技・筆記試験も兼ねた日本語の研修を月1回ペースで開いています。また全従業員を対象に、英語・フランス語・スペイン語など4言語を話せるスタッフによる研修も実施しています。

加えて1階のデジタルサイネージを多言語化したり、他国の文化や習慣の違いなどを全従業員向けに配信して理解を深める取り組みも。実際に外国人客からは「会話や滞在に全く困らなかった」という満足の声を頂いています。私たちが海外を訪れた際に、日本語が通じてホッとするような気持ちをインバウンドの方にも提供したいですね。今後も国内外問わず全てのお客さまに温かいおもてなしができるよう、日々取り組んでいきたいです。

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