地域経済 2026.03.12

(社)はつかいち宮島ツーリズム 廿日市版DMOスタート 稼ぐ観光地域づくり推進へ

 廿日市版DMO(観光地域づくり法人)の「(社)はつかいち宮島ツーリズム」(村上雅信代表理事=廿日市市副市長)が4月1日から本稼働する。世界遺産の宮島を擁し、2025年の年間来島者は約497万人で過去最多を記録。29年には宮島SA近くに大型観光施設の開業を控える。関係団体や事業者と連携、調整を担うハブ機能を発揮し〝稼ぐ観光地域づくり〟を推進する狙いだ。

 観光を主要産業とする市が呼び掛け、はつかいち観光協会、宮島観光協会、廿日市商議所と共同で1月にDMOを設立。市役所内に事務所を置き7人体制で運営する。観光に関する調査・分析やマーケティングに基づく戦略の策定・事業企画、プロモーション活動、おもてなし環境整備、観光資源の発掘、コンテンツの造成などを通じ、持続可能な観光地域づくりを後押しする。

 市は2年前から収集する、宮島の来島者データをはじめとした統計情報や観光客アンケート調査などのデータクリーニングを進める一方、昨年9月~2月に宮島島内や宮浜温泉街などの宿泊施設13館の協力を得て行った約30項目のアンケート結果を集計中。観光客ニーズを分析し、満足度と消費額を向上させる課題解決に導く構え。宮島は日帰り客が多く、観光客1人当たりの消費額は4000円程度で推移。滞在時間と消費額を押し上げる宿泊需要の掘り起こしが課題になっていた。対岸では星野リゾートやヒルトンといったラグジュアリーホテルが進出する一方で、宮島以外の観光スポットの認知度を高めていく狙いがある。中山間地域にはスキー場、アーチェリーやアスレチック、観光農園などが点在。国際的な観光地、宮島への誘客や受け入れ環境整備だけでなく、市全体で効果的な観光戦略を打ち出し、実践する基盤を構築する。

受け入れ環境整備へ

 市は持続可能な観光地域づくりを目的に23年10月1日から宮島訪問税を徴収。24年度は3億5000万円を計上し、トイレ増設などの原資として活用する。一方で、交通円滑化を目的に23年から毎年11月土日祝日に、宮島へ渡る対岸の宮島口周辺の渋滞対策として社会実験を実施。広島岩国道路の廿日市~大野ICの料金割引や、AIによる混雑予測やリアルタイム道路情報などを特設HP「あきのみやじま」で発信した。こうした取り組みによって渋滞緩和の効果が出始めているという。4月には駐車場案内の円滑化を図る大型LEDビジョンの供用開始なども予定。引き続き対策を検討していく。

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