
マツダ(毛籠勝弘社長)はカーボンニュートラル(CN)実現に向け、温室効果ガス排出量の算定・可視化システムを導入する。東京のベンチャー、ゼロボードのサービスを採用。2035年のグローバル自社工場、50年のサプライチェーン全体でのCNといった目標達成に役立てるほか、東証プライム上場企業に義務化される見込みのサステナビリティー情報開示にも備える狙いがある。
マツダは温室効果ガス排出量の把握や削減、透明性の高い情報開示を重要テーマに位置付ける。例えば削減においては、国内拠点の30年度CO2排出量を13年度比で46%以上減らすという、日本政府と同水準の目標を設定。本社工場で既存の石炭火力発電を30年までに廃止し、液化天然ガス燃料を発電と排熱に利用する仕組みの導入などを進めている。今回の新システム導入で、そうした取り組みの成果を把握しやすくする。
ゼロボードは21年設立。クラウドサービスによりスコープ1(企業が直接排出する温室効果ガス)、同2(他社から供給された電気などによる間接排出)、同3(原材料仕入れや販売後の排出)を網羅して算定・管理できるのが強み。累計利用数は約1万5000社という。クライアント企業のグループを含めたデータ収集も行えるため、グローバルに生産拠点や販売網を持つマツダが、自社にとって利点が多いと判断した。
金融庁は27年3月期から順次、プライム企業に有価証券報告書でサステナビリティー情報の開示を義務化する予定だ。その中にはスコープ3に関する内容も含まれる。まずは時価総額3兆円以上の企業が対象のため、約7600億円(3月3日時点)のマツダは数年先となる見通し。
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