産地が見える家具
土井木工(府中市)は「産地が見える」家具造りを本格化しており、2月に東京で開かれた展示商談会にトレーサビリティー(生産履歴の追跡)を導入した製品を出展。環境意識の高い法人需要の取り込みを狙う。
県産材の有効活用に取り組み、展示会では東広島と庄原産アベマキなどで造った机、椅子、棚を並べ、関心を集めた。国内同業に先駆け、2024年末に開始したトレーサビリティーは、家具に刻印したIDコードを自社専用サイトで調べると部材の原産地を特定できる。CSR(企業の社会的責任)経営に取り組む大手を中心にオフィス向けの納品実績を伸ばす。土井崇義常務は、
「放置されたままの里山の広葉樹に新たな価値を付け、透明性も確保すればブランドの信頼は高まる。ものづくりの枠を超え、環境を守る意識を高めていきたいと考えている」
昨年末には東広島市、ANAグループ、地域の森林組合との間で森林保全や木材活用に取り組む協定を結んだ。ANAグループが福富町に保有する森林を組合の協力を得て整備し、伐採したナラ材などを家具に加工する計画だ。獣害や防災対策への効果も期待。