サンポールホールディングス / 山根 令 社長
工場再編プロジェクト HD化後で初のM&Aも

旗ポールや車止め製造で国内トップシェアのサンポールホールディングス。本社近くの中区光南に取得した約1万平方㍍の用地での工場再編プロジェクトを「ZERO(ゼロ)」と名付け、本格的な検討を始めた。昨年8月には、持ち株制移行後で初のM&Aを実行し、ステンレス製構造物を製造するタカノエンジニアリング(北広島町)を傘下に収めた。山根令社長に取り組みの背景や展望を聞いた。
新工場計画「ZERO」プロジェクトの狙いを教えてください。
人口減少が進み、人手不足は確実に深刻になる。工場の自動化による生産性向上を進め、社員が働きやすい環境をつくりたい。既存工場の老朽化が進んでおり、以前から工場用地を探す中で、いい物件に出会うことができた。10年、20年先を見据えた再編に乗り出すときだと判断した。
全社員に関心を持ってもらおうとプロジェクト名を公募し、100件以上の応募の中から「ZERO」と名付けた。単なる新工場の建設ではなく、ゼロから再設計するという意味を込めた。理想はデジタルで注文が入り、そのデータがそのまま工場につながり、自動で加工から出荷準備まで完結する姿だ。もちろん簡単ではないが、できる限りの検討を進めたい。具体的には倉庫に自動搬送装置を導入し、汎用品の生産ラインにはロボットによる切断や穴開けなどを組み込む構想を描いている。
いまは本社と至近の場所に5棟の工場がある。新しい敷地には3棟の新設を計画。古くなった本社敷地内の工場も順次建て替える。全てを終えるまでには20年を要する大規模な計画になる。いま課長クラス以上でつくるプロジェクトチームが議論を重ねている。全員にとって初めての経験だが、悩みながら一歩ずつ形にしていく過程が、会社の次の時代をつくる力になると信じている。年内に全体構想を固める方針だ。
PROFILE
山根 令(やまね れい) サンポールホールディングス社長。1983年5月31日生まれ、広島市出身。舟入高校、立命館大学を卒業し、システム開発会社を経て2015年に入社。慶応大学大学院の経営学修士(MBA)を取得し、20年から取締役、21年から専務を務め、22年12月から現職。