インタビュー 2026.01.20

青果物の中核流通拠点へ

広印広島青果 / 坂田 博文 社長

物流にも力を入れる方針です。

 物流業の人手不足は深刻で、物があっても消費者に届けられなければ意味がない。これからは卸と仲卸、買参人、さらに物流業界ともタッグを組んで、「この市場に持ってくれば安定的に届けられる」という体制を示せるかが重要な鍵を握ると考えている。
 まずは仲卸会社などが持つ既存の物流ネットワークを最大限に活用させてもらう。その上で、そこで賄いきれない部分に卸として関わっていく。コーディネートを担い、今まで5カ所に運んでいたものを1カ所に集約できれば、物流業界の効率化にも貢献できる。主体的にハブとなり、いろいろな形で各業界の課題の解消を図りたい。

付加価値向上の取り組みは。

 これも人手不足に絡むが、加工作業のニーズが確実に高まっている。例えばキャベツを半分にカットする作業やラッピングは、これまでスーパーがバックヤードで行っていた。スーパーでも人手確保は経営課題で、近年は「加工後の状態で納品できないか」という声が増えている。
 当社は場外の加工施設「サンフルーベ」で、規格調整や簡易加工まで請け負える。この機能への投資は今後検討したいと考えている。産地には「無選別で出してください」と言えるし、売り場にも合った形で届けられる。ネギも3本束ではなく1本でいい人が増えている。卸しとして食の変化に対応したい。

昨年6月に社長に就きました。

 これまでは担当領域のことだけを考えていればよかったが、今は会社全体のことはもちろん、取引先や業界の将来まで見据えなければならない。見える景色も責任の重さも全く違うと日々実感している。
 当社は一般的な世襲制のオーナー会社でない。社内持ち株制度があり、入社1年目から社員が株式を持てる。社内で約9割の株式を保有しており、「みんなの会社」という認識だ。
 私たちの仕事のやりがいは、産地から「よく売ってくれた」、販売先からは商品がない時に「よくそろえてくれた」と言ってもらえることにある。そうした信頼を積み重ねながら、これからも広島市民に青果物を安定的に届けるという、公的な役割を果たし続けていきたい。

市場の建て替え計画が進みます。

 かなり期待している。新しい市場になることで産地からの見方も、消費地からの見方も変わる可能性がある。中四国地区における青果物の「流通の中核拠点」として、いっそう存在感を高めたい。

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PROFILE
さかた ひろふみ

さかた ひろふみ  1967年10月11日生まれ、北広島町出身。広島県農業者大学校(現県立農業技術大学校)を卒業し、88年に広印青果(現広印広島青果)に入り、主に野菜部門で営業畑を歩んだ。執行役員、取締役を経て、2025年6月29日付で社長に就いた。好きな野菜は、20数年担当したキャベツと語る。

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