その他 2026.01.13

小林カズヒコの経営者のための実践マーケティング講座 第45回

アイデアを逃さずカタチにする新習慣

 2026年は、AIによって生み出された似たような企画やサービスが溢れかえる1年となります。昨年、写真画像をジブリ風アニメイラストなどに加工するアプリがはやり、SNSだけでなく、チラシやパンフなどに使用されているものを頻繁に目にされたと思います。デザインだけではありません。「○○っぽい文章」と指示するだけで、文豪、経済人、エッセイスト、タレントまで、その人物が書いたとしか思えないタッチのレポートがものの数分で出来上がる。これが、誰でも数時間程度の講習を受ければ簡単にやれてしまうとなれば、ビジネスで使わない手はないわけです。結果どうなるか。普及が進むとクオリティーはほぼほぼ高いけれど、どんぐりの背比べ的なレベルの物がはびこり、企業はかえって存在感が出しづらくなると私は見ています。
 この状況を打破する鍵は、カン、気配、ヒラメキといった、生身の人間に残されたAIにはない機能の活用です。逆にいえばこれらの発動がなく、AIに丸投げするなど、どっぷりと依存してしまうことになれば、そう遠くない将来、あなたの事業はAIによって駆逐されることになるでしょう。
 では、あなたの頭だけに思い浮かんだイケそうなアイデアをのがさずカタチにするにはどうすべきか。新しい習慣としてお勧めしたいのが「モーニングジャーナル」という手法。読んで字のごとく、毎朝日記を書くのです。たったそれだけか、と思われたでしょうが「世界で最も革新的な人物」に選出されたこともある投資家、ティム・フェリスほか革新的な起業家、ビリオネアたちが日課にしている、効果実証済みのエクササイズです。
 まず、キャンパスノートを1冊用意します。開いたページに毎朝、思いつくまま文章をつづる。ヒラメキはもちろん、通常の日記とは違って今日やってみたいこと、気になる案件、ふと思い浮かんだワード、ハラがたっているなら罵詈雑言でもオッケー。思い浮かばなければ備忘録的に今の気分や体調でもいい。とにかくペンを走らせることに集中してください。目安は1ページちょい。気分が上がればどんどん書く。きれいに書こうとせず、大胆に殴り書していくうちにペンも進みます。
 数日続けたら、前に書いたページを読み返す。要するに「振り返り」です。時間が経過すれば、ほとんどが取るに足らない内容に思えるでしょうが、それでもキラリと光を放つものがある。それをマーカーで拾っていき、最新のページに新しい情報や注釈、修正を加えながらもう一度書き写す。これを日々繰り返すのです。アイデアがブラッシュアップされるだけでなく、不安やいら立ちも、書いて「見える化」しただけで客観視でき、実際にどう行動するか具体的な解決策にも結びついていきます。
 ポイントは「手書き」に徹すること。どういう理由か分かりませんが、これまで指導したクライアントで、スマホやPCで代用しようとした人は全員挫折しました。ペンを握り、紙の抵抗を感じながら文字を刻むリアルな体感が脳を刺激するのかもしれません。
 これがアイデアをカタチにするシンプルにして最善の下準備であり、半信半疑で始めたクライアントも1年後に「本当に成果が出た。もうヤメられない」と必ず口にします。もっと詳しいことが知りたい方は、このメソッドの発案者であるジュリア・キャメロン著「ずっとやりたかったことを、やりなさい」をご参照ください。ちなみに同書では「3ページ書く」が推奨されていますが、それは英語に限ってであり、日本語だと1ページ半程度でいいと本人がセミナーで語っています。

読者からの質問

2026年にふさわしいゴール設定はどうあるべきか。
 正しいゴール設定は「現状の外側に設定する」これ一択です。よくある事業計画手引書では「達成できそうな目標」が推奨されていますが、身の丈を考慮した控えめの姿勢でそこそこ食えた時代はとっくに終わっています。堂々と「現状外のゴール」を設定し、果敢に挑みましょう。

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PROFILE
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小林 カズヒコ 
コピーライターやアートディレクターを経て、中四国初の本格的なマーケティングコンサルに転身。中小企業経営者や個人事業者へのコンサルほか、金融機関からの依頼で経営が悪化した企業への助言も実施。診断や相談先メール(匿名不可)marketingdefense@harukomania.com

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