迫 勝則カープの独り言/ No.944
このコラムを書き始めて丸19年たつ。コラム名は私の願いで「カープの独り言」にしてもらった。なぜ〝独り言〟だったのかというと、試合の感想や論評はもちろんのこと、選手への激励や球団への示唆まで何でも書けると思ったからである。
これまで地元企業で数多くの講演を担当させてもらった。そのとき主催側の経営者のほとんどが「広島経済レポートを読んでいます」と話されたのはうれしかった。また印象に残るカープTV中継の話を書いたところ、中継アナからもらったメールに「また広島経済レポートで書いてもらえるようがんばります」と書いてあった。私はそういう人たちに支えられ、コラムを続けられたのだ。
おそらく〝独り言〟というスタンスが「広島の街」とそこに根付いた「カープ」を結び、自由に〝モノが言える空気〟を創り出してくれたのではないかと思う。特に広島の経済は、カープという効能の高い潤滑油で回っている。そういう意味で、私にとって広島経済レポートは、他の都市では決して見られないカープと〝程よい距離感〟が保てる広島で唯一の媒体だったのである。
しかし世に永遠というものはない。26年新春号をもって、944回を迎えたコラムの幕をひとまず引かせてもらうことになった。長きにわたり、辛抱強く拙いコラムを読んでくださった方々には感謝の言葉が見つからない。ここに有終の〝独り言〟を留めておきたい。カープの優勝はそう遠くない。この愛すべきチームは小さなきっかけで強くなるからだ。読者の皆さんの心のこもった熱烈な声援がある限り、決して夢は消えない。
PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「カープ不朽のエース物語」。