インタビュー 2025.11.25

新潟のラーメン店をM&A

アースフード / 小林 史和 社長

実際に店を訪ねた印象は。

 面会の前日に現地入りし、数店舗を回った。接客を受け、実際に食べて、ラーメンや接客への向き合い方が当社と同じ方向にあると改めて実感。お客さまを大切に思い、感謝し、1杯1杯を丁寧に作るという信念のような深い誠実さが伝わってきた。
 初回の面会は財務やデューデリジェンス(資産査定)といったビジネスの話で終えたが、2回目の訪問時に社長から誘ってもらい会食へ。酒席で本音を語り合う中で、共感する部分が大いにあった。それから調印するまでに何度か足を運び、双方でM&Aへの思いを高めていった。

初めてのM&Aとなります。

 「買収」という言葉だけが先行しそうだが、私は「仲間が増えた」という感覚でいる。「伝統は革新の連続」という思いを共有しながら、互いに成長できる関係でありたい。
 先方の社長も葛藤の中で前に進む決断をされた。その思いに応える責務がある。だからこそ何を守り、何を変えるのかを真剣に話し合ってきた。19人の社員一人一人とも面談し、思いや考えを共有。社員の将来を背負う緊張感と同時に、ワクワクもしている。経営者が変わる不安はあったと思うが、良いスタートを切れたと感じている。これからも毎月足を運ぶつもりだ。

具体的な展開を教えてください。

 まず「守ること」と「変えること」を明確にした。守るべきを守り、課題には真っすぐ向き合う。そのためにまずグループの体幹を整えたい。人材交流を始めており、当社の営業部長が先方に常駐。社長には当面、これまで通りに経営を担ってもらう。
 当社は8月に県外初の店舗を兵庫県にオープンし、広島、兵庫、新潟が線でつながったことで展開の幅が広がった。つけ麺も人気で、互いの商品を出し合うなど、お客さまに楽しんでもらえる企画を考えている。我馬の経験を生かし、EC販売や土産物の展開にも取り組みたい。新潟に我馬ブランドを展開する可能性もある。

ラーメン業界の現状は。

 ラーメンビジネスは個人店とチェーン店の二極化が進んでいる。広島と兵庫県で計13店を営む当社は、その中間にいる。昔、チェーン店はおいしくないと言われる時代もあったが、今は違う。味の差は小さくなり、安心して来てもらえるブランドが支持される時代になった。
 また経営の大きな課題は原価や人件費といったコストの増大だ。年々上昇し、小規模店は一層厳しくなっている。スケールメリットを生かし、適正な価格と品質でお客さまの期待に応える仕組みが重要になる。
 スタッフの継続したキャリアアップと生活の安定を支え、お客さまに楽しい・おいしい体験を届け続けるためには組織の成長が欠かせない。そのためにM&Aはこの先も有力な選択肢だが、理念なき拡大はしないと心に決めている。M&Aは双方にとって「この会社に出会えて良かった」と言えることが大切だ。

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