カープの独り言 2025.11.03

小園の成長曲線

迫 勝則のカープの独り言/ No.937

 小園が、首位打者(3割9厘)と最高出塁率(3割6分5厘)のタイトルを獲得し、セ・リーグ2冠に輝いた。「誰と戦っているのか見えない」として5月4日の中日戦では、スタメンを外されたこともあった。しかし、彼はようやくチームのことを一番に考えてプレーする〝大人の打者〟になった。
 さらに技術的に彼の成長を感じさせたのは、打つポイントのバラエティーの豊かさだった。彼は相手投手のタイプ、球種によって複数のパターンを体に覚え込ませている。そのため左方向への軽打、センター方向へのミート打法、右方向への引っ張り、地面へ叩きつける打法、さらに意図的にバットの芯を外して外野手の前にポトリと落とすこともできる。
 この全方向(広角)打法は、持って生まれた資質+訓練+メンタルのたまものであろう。ある意味で、彼は他の打者がまねのできない〝天才肌〟と表現しても良い。おそらく元ヤクルトの青木宣親のような打者になると思う。
 彼の基盤を作ったのは2023年4月下旬から約2カ月半過ごした2軍生活だったように思う。小園はチームプレーの意識付けのために2軍へ。そのとき徹底的に鍛え直されたことが「新生・小園」をつくった。高信二2軍監督は「全力疾走に、投手への声掛け。チームを引っ張れ!」と徹底的に指導したことを明かす。
 あれから2年半。彼の成長には目を見張るものがある。彼はカープだけでなく、WBCで日本代表チームも引っ張る。得点圏打率4割1分3厘率もリーグトップだった。ファンの合言葉は〝ここぞの小園〟である。

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PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり)

迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「カープ不朽のエース物語」。

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