スプラウト(発芽野菜)生産で全国トップの村上農園(佐伯区五日市中央、村上清貴社長)は9月の売り上げが12億1600万円となり、単月で過去最高を記録した。健康意識の高まりを受け、高成分野菜「ブロッコリー スーパースプラウト」の出荷量が前年同月比で14%伸びたことが主な要因。10年前と比べ、出荷量は5〜6倍と大幅に伸びている。今12月期の売上高予想は5億円を上方修正し、2期連続で過去最高の130億円(前年比14%増)を見通す。
がん予防や抗酸化作用、解毒力のサポートなどが期待できる成分「スルフォラファン」が豊富な点を強みに、習慣的に食べる消費者を増やしてきた。感染防御や免疫応答などに重要な機能を果たすとされる「超硫黄分子」が大量に含まれる研究結果が発表されたことも追い風となった。年始から不安定な気候で他の葉物野菜が高騰する中、もう一つの主力商品「豆苗(とうみょう)」(エンドウの若菜)と共に植物工場で安定生産する価格優位性が向上。豆苗は再収穫できるコストパフォーマンスも支持されている。同2商品と「ブロッコリースプラウト200 」で売り上げ全体の8割を占める。1月には北海道に国内13拠点目の生産センター(敷地2万9000平方㍍、1期工事延べ8700平方㍍)を完成しており、需要に応える。
マーケティング戦術では調理動画の配信など献立の幅を広げる提案が需要の掘り起こしに成功した。2020年のユーチューバー部開設から登録者数3万4400人、視聴累計1300万回に上る。今年は小学生の夏休みに合わせて食育促進の「豆苗の自由研究コンテスト」を初開催。商品に対する親しみを喚起し、食卓に並べてもらう効果も狙う。水と他の液体で再生栽培を実験した研究にSDGs賞(りんかさん)を、話しかけた言葉の種類で生育状況を比べる内容にユニーク賞(ゆうせいさん)を送った。