カープの独り言 2025.10.28

前川と辻

迫 勝則のカープの独り言 / No.936

 育成から支配下登録された前川誠太と辻大雅の評価がオフに入って、いっそう高まっている。前川は2024年オフに一度戦力外になったが、今季の育成再契約(4年目)で機会を得た。彼に訓練を促したのは、大先輩の西川龍馬(現オリックス)と野間峻祥だった。
 前川はこう明かす。「西川さんから〝金は俺が払うからジムへ行け〟と誘われた。左足首の手術をした時には野間さんが〝駅から歩くのは大変だから〟と言ってレンタカーを手配してくれた」。さらに前川がヤクルト戦で牽制死した時には、同じ育成出身の大盛穂が試合中のベンチ内で熱心に助言してくれた。前川は自分が1軍でプレーできたのは「周囲のおかげ」と語る。
 一方の辻。今季は「育成は3年で一区切り」と言われた最終年だった。春先に3軍スタートを言い渡された時には「もうダメか」と思ったが、その際に野村祐輔投手コーチ兼アナリストから声を掛けられたという。2週間に及ぶ指導で「軸足と重心移動」の改善を促され、彼は左足でプレートを蹴るイメージを大胆に変えた。野村コーチは「あの状態で140㌔が出せるのなら、ゃんと左足を使えば150㌔は出せる」。
 辻はこのトレーニング後の2軍紅白戦に登板。「気が付くと、相手打者のバットに当たらないような球が行っていました。初めて150㌔が出て、これならいけると思いました」。このトレーニングからわずか3カ月、彼は支配下登録を勝ち取る。辻も前川もカープが目指す〝鍛えて育てる〟の申し子のような選手である。来季は面白い存在になりそうだ。

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PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり)

迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「カープ不朽のエース物語」。

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