スポット 2025.10.06

スポットニュース

経済ニュースからこぼれた気になる話題を記者の視点で紹介。

比婆牛ブランド作戦

 県が「おいしい!広島プロジェクト」の一環で推進する「比婆牛ブランド共創プロジェクト」。調理に手間がかかるせいか、高級飲食店などでは通常、扱われないバラや外モモ、小間材などの部位を生かし、贈答品や土産品を開発する取り組みが始まった。年度内に新たな加工品を商品化する予定。
 10月1日、カゴメ中四国支店1階を会場に腕利きの料理長やオーナーシェフら7人が加工品アイデアを競う審査会を実施。29日に和・洋各部門でグランプリ受賞者を発表する。昨年商品化されたアヴェニールタウン(庄原市)の「伝説の比婆牛カレー」に手応えを得た。2年目に入ったプロジェクトは比婆牛の流通課題部位を活用し、流通コストの最適化を図る狙いだ。県畜産課の小川寛大課長は、
「高級感のあるイメージを維持し、一頭丸ごと余すことのない商品化へ向けた取り組みを後押ししたい」
 当日は独創性、部位の生かし方、見た目と味、実現可能性、継続性の5基準で、ユアーズ商品部の渡邊部長、西日本高速道路ロジスティクス広島営業所の中間次長、TAUの村上店長、カゴメの簗田支店長らが審査。包装の仕方や価格設定、自宅で食べるときのイメージなど、商品化のヒントにつながる活発な質疑応答があった。
 農作業やたたら製鉄の役牛として庄原市の里山を支えていた比婆牛。オレイン酸を多く含み、木材運搬で発達した赤身と脂のバランスが良く、すっきりしたうま味が特徴。

家具を贈る

 丁寧な家具づくりを心掛けていても、製造現場などで微細な傷がつくことがある。そのほか生産を中止した廃番品などは機能に問題がないものの、定価で販売できなくなった製品が一定数発生してしまう。どう有効活用すればよいのか。
 1928年に創業以来、伝統工芸の技を工業化した家具メーカーのマルニ木工( 佐伯区)は眠っていた在庫品を再整備し、福祉施設などへ届ける寄贈活動「贈る家具プロジェクト」を始めた。捨てる製品に価値を加える「アップサイクル」の一環で、贈り先は市周辺の学校や図書館、福祉施設、地域の交流拠点などを予定。
 こうした施設は予算の都合で家具の入れ替えが後回しにされやすく、要望に合わせて椅子やテーブル、ソファを届ける。資源循環、地域貢献に役立てようと考えた。
 広島銀行や中国新聞社が運営するクラウドファンディング「ひろファン」を活用し、補修や輸送費に充てる100万円を11月末まで募る。現在、施設の選定を進めており、来年3月に寄贈する。
「木の家具は使い込むほど味わいが増し愛着が湧く。そこに集まる人の自然な交流も育みます。必要としているところへ届ける再生の輪を広げ、人、資源、地域を大切にする活動へつなげたい」(同社広報)

M&Aで打開

 2024年に「後継者不在」と答えた県内企業は57・6%。全国平均を5・5 % 上回る。昨年1〜10月の後継者倒産は全国で455件に上った(帝国データバンク調べ)。貴重な技術や優良な資産を持っているにもかかわらず、後継者難から廃業する経営者も多いという。
 まさに後継者問題は喫緊の課題。テレビ新広島(南区)は9月9日、M&Aで事業拡大に成功する県内の経営者を講師に「企業成長のための情熱戦略セミナー」を開いた。不動産業から福祉、IT産業などへ多角化するマリモホールディングス(西区)の深川真社長、運輸業を祖業にアパレルやメディアに展開するSRホールディングス(福山市)の荒木栄作社長のほか、仲介業で国内最大手の日本M&Aセンター(東京)の竹内直樹社長が登壇し、買収の有用性や可能性を語った。
「後継者問題はもはや緊急性が高い次元に入った。デジタル化で大手と中小が同じ土俵で戦わなくてはならない時代が到来。M&Aで大きなグループに入ることが事業承継だけでなく、新しい企業文化に触れて成長につながった例もある。戦略の一つとして、企業の買収、売却を両面から検討してほしい」

日本で活躍

 物流業のクボックス(KUBOXT、西区草津港)は全国に先駆け、カンボジア出身の〝特定技能ドライバー〟2人が誕生。同僚の応援も受け、母国後輩らの先頭を走る。
 リットさん(28)とソパーさん(27)はもともと建設分野の技能実習生として来日した。数年の現場経験を積み、一念発起。2月に普通自動車第1種免許(最大積載2㌧未満)を、9月29日に自動車運送業の特定技能1号を取得した。
 同社は輸送後の現場設営やユニットハウス建築といった物流プラスアルファが強み。2人は建設現場の経験を生かし、スムーズに対応できるという。久保満社長は、
「当社のビジネスモデルだからこそ、こうした人材が一層活躍できる。真面目で勤勉な2人を自然と応援したくなる。人の成長なくして会社の成長はない。今後は中型や大型特殊免許の取得といったステップアップを後押ししていく」
 日本人と同じチームで働くことで自然な日本語の習得を促し、職場外での交流も大切にしている。2017年の技能実習生受け入れから現在8人の同国出身者が活躍する。
「年間休日を120日に拡大したほか、労務の一元管理システムやAI点呼の導入など働き方改革を推進。外国人材に限らず、当社のことを自然と誰かに薦めてくれるような環境をつくりたい」

カメラが見張る

 日本の治安はいいというが、昨今は何の前触れもなく平穏だった街角、住宅街で凶悪な犯罪が起きる。赤外線や暗視監視カメラが常に見張っていると、犯罪を抑止する効果が働くのではないか。
 工事現場向け監視カメラをレンタル・販売するヒロシ電器(佐伯区五月が丘)は県内の自治体、町内会、管理組合などを対象に「防犯・防災カメラ180台無償提供プロジェクト」を始めた。監視カメラを設置したいが費用などで断念するケースも多く、取引先などから「地域に監視カメラが少ない」といった声を受け、自社倉庫に眠っていた監視カメラを地域貢献に活用することにした。
 高さ21㌢、幅20㌢、奥行き18㌢で、購入すると本体税別6万円かかる。赤外線カメラで暗所や夜間でも撮影対象を鮮明に映し出し、PC・スマートフォンで映像を閲覧できる。回線費用は1台税別980円〜。廿日市や東広島市内などから問い合わせがあるという。田山寛社長は、
「監視カメラは数万〜数十万円単位の初期費用がかかる上、町内会で導入すると誰が利用規約を作成するのか、管理・運用体制はどうするのかといった問題にぶつかる。当社が利用規約のひな形も無料提供し、事件発生時の警察とのやりとりも担う。住みよい安心な街づくりに少しでも貢献できればと考えた。気軽に相談してほしい」(電)0120―56―8109。

将来へ投資

 宅建や建設業、リフォームを手掛けるメタ不動産(西区)はアンガールズの写真素材などを販促物に利用できる「中国・スケット・プロジェクト」に参画し、10月から同社HPやSNS、テナント募集の足場広告などに活用する。
 同プロジェクトはIPマーケティング包括支援のヴンダーバー(東京)が手掛け、制作や撮影費などの初期費用が発生せず月額制で提供。広告にタレントを起用すると高額な費用が発生するが、そうしたコストを大幅に抑えることができる。活用可能な販促物はポスター、チラシ、のぼり、動画、ECサイトなど。
 メタ不動産は築古ビルの診断・改修・再生をワンストップで支援する独自のサービス「ビルのお医者さん」を展開。不動産価値と建築性能の両面から建物を評価できるという。松本真志社長は、
「一貫支援を行う当社を知る人が増えればさらにサービスを広めていける。広告は将来への投資にもなる。8月に開設したインスタグラムのフォロワー数1万人を達成したい」

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