キルギスの河川で小水力発電所を開発へ
呉市発祥のムロオシステムズ(東京、潘忠信社長)は、経済産業省の2025年度「二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業」に、同社がキルギス共和国(中央アジア)で小水力発電所を開発するプロジェクトが採択された。日本の脱炭素技術を途上国に供与したことで実現する削減・吸収量を分け合い、日本の数値目標の達成に充てる二国間クレジット(JCM)への活用を目指す。
同社100%出資の現地法人を設立済み。チュイ州ケミン地区の河川の複数地点に小水力発電所を建設して所有権を保有し、運用するBOO方式を採用する。発電容量26メガ㍗で年間発電量は133・7百万㌔㍗時。投資額約35億円で、着工から2年後の稼働を予定する。同国の再エネインフラ整備を通じた温室効果ガスの削減をはじめ、厳寒期の停電対策などの供給安定化にも貢献する狙い。24年には二国間協力に基づくエネルギートランジション(再エネなど脱炭素への移行)プロジェクトの1号案件に選ばれ、同年9月にキルギスのエネルギー省と水力発電に関する投資契約を結んだ。
同社は19年から同国で金融大手SBIグループ向けの大規模データセンター(DC)や分散型計算力センター(DCC)を運営しており、長期的なビジョンとして再生可能エネルギー発電でDCCに電力を供給する構想を描く。今回のキルギスのプロジェクトは、自家消費ではなく同国内に供給する。24年8月からエチオピア連邦民主共和国(東アフリカ)でも現地法人がDCを新設。同国は水力発電が盛んで、将来は自社の発電を視野に入れる。今後も同様に経済発展が見込める地域を中心に進出を目指す。
25年3月期単独売上高は「国際貿易プラットフォーム」事業が伸び、前年比4・1%増の21億8795万円と過去最高を更新した。非連結の海外事業を含めると約57億円。