作業療法士の視点で工務店に安全な家づくりをアドバイスするHAPROT(廿日市市、満元貴治社長)は8月、同社が住宅内のケガ予防に焦点を当てて認定する住宅が全国150棟を突破した。2022年の第1号から3年余りで達成。子どもから高齢者まで安心して住み続けられる住まいづくりを提唱し、省エネや耐震性能以外で差別化を図りたい中小工務店を開拓。26年までに顧問契約を現在から1・4倍の40社、認定棟数は2倍の300棟を目指す。
転倒や転落といった「日常災害」が起こりやすい玄関、廊下、階段、トイレなどに独自基準「安全持続性能」(全13項目・39点満点)を策定。例えば階段に250㍉以上の踏面(ふみづら)や停電時でも点灯する照明を採用したり、トイレの入り口は体の向きを変える動作が少なくなるよう便器と並行の引き戸にするといった工夫を設計に盛り込んでもらい、28点以上は最上位「三つ星」に認定する。1号案件を手掛けた旭ホームズ(佐伯区)をはじめ18都道府県の28社(8月時点)と顧問契約を結び、定期勉強会や、医療関係者が審査する住宅コンテスト「安全持続性能アワード」なども開いている。
満元社長は作業療法士としてリハビリ病院などに計11年間勤務し、21年に独立。「退院支援として住宅改修や家屋調査に携わる中で、家事動線だけでなく手すりや照明の位置など細部にまで気遣いが必要だと痛感した。『安全はオプションではない』という考えを広げ、新築だけでなくリノベ・リフォーム需要も取り込んでいきたい」と話す。5月には三菱地所のスマートホームサービス「ホームタクト」のアンバサダーに就任し、両社サービスの認知拡大や普及につなげたいとする。このほか、新潟の有料老人ホーム(11月竣工)設計の監修や、愛知の木工会社と共同で木製手すりの開発も進めている。ハプロットの年商規模は約2000万円、従業員3人。