漁網など製造大手の日東製網(福山市一文字町、小林宏明社長)は魚類の消費拡大に伴う漁網などの販売増加を受けて、2025年4月期連結決算で前期比3%増の売上高216億円を計上し、2期連続で過去最高となった。一方、原価増や為替の影響で純利益は2・3%減の5億3400万円。26年4月期は売上高220億円、純利益5億5000万円を見込む。また好況を追い風に本年度以降20億円強を投じて、国内数カ所の仕立場の増設を計画する。
国内の漁業・養殖業の生産量は1984年の1282万㌧をピークに減少傾向で、2024年度は前年比5・1%減の363万4800㌧と1951年の統計開始以来の過去最低を4年連続で更新。他方で、国内の景気回復や訪日客の増加を受けて魚類の需要は高まっており、生産額は前年比5%増の1兆6853億円と2003年以降で最も高い水準だった。漁師が魚価の高騰で得た利益を漁網の更新などに充てる需要を取り込み、同社の25年4月期の漁業関連事業は前期比2・5%増の売上高174億円となった。網の需要拡大を受けて北海道の仕立場を拡張する予定で、富山、佐賀でも増設を検討。各所で5〜10人を増員したいとする。各地の地形や顧客の要望に合わせて地引き網などを加工するほか、修繕も手掛ける。
そのほか売上構成比の19%を占める陸上関連事業も前期比7・1%増え、売上高41億5000万円。全国の農地でイノシシなどの獣害が増加する中、地方自治体が山間部に設置する鳥獣害防止ネットなどの引き合いが増えたという。
1910年創業。廃棄漁網を使うファッションバッグを作るなどアップサイクルにも取り組んでいる。
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