今期18年ぶり売上高100億円突破へ
工業炉メーカーの三建産業(安佐南区伴西、三浦雄一郎社長)の2025年3月期売上高は前年比47%増の99億円を計上した。過去に納入した工業炉への省エネ、自動化といった改善提案が奏功したほか、EV(電気自動車)向けなど新炉の需要も増えた。今期は115億円と18年ぶりの100億円突破を見込む。
コロナ禍の際に主力の自動車業界を中心に設備投資が減り、3年ほど前から既存炉の改善提案を行うアフターマーケット分野を強化。燃料高騰、人手不足など製造現場の課題に対して、断熱性向上や高性能バーナーへの切り替えなどによる省エネ化、システム導入による燃焼制御などの自動化を訴求した。溶湯(温めた金属)を安全に注げる装置や溶湯清浄装置など後付け可能なオリジナル商材を充実し拡販。人員も拡充し、同分野の売上高は21年の27億円から44億円に伸長した。新炉に比べて景気の影響を受けにくく、利益率も高いとして、引き続き注力する。
コロナ前の売上高は90億円前後で推移しており、今期予想の100億円突破はリーマンショック前に設備投資が活発化し115億円を計上した08年以来となる。EV関連投資の減速、アメリカの関税施策などにより、受注残を消化した来期以降の先行きは不透明という。さまざまな種類の炉をラインアップする強みを生かし、日本政府が国産化を推進する航空機の素材や、発電・リサイクル関連など幅広い分野に営業を掛ける。今年、本社敷地内に開いた研究開発拠点で水素・アンモニアを使う新型炉などの開発を加速する。
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