広島県商工会連合会 / 平田 圭司 会長
支援内容も年々高度化します。
中小・小規模事業者はDXやデジタル化を推進する人材が乏しい。そもそも社内に専門スタッフがいない方が多い。支援側も最新で幅広い知識やスキルが求められる。
「DXチャレンジ元年」を宣言した2023年、県連にDX推進課を設置。事業者の持続的発展のためにはDXによる生産性向上は不可欠。職員と専門家の連携による34商工会に向けた支援体制を整えた。今年2月、中区中島町への事務所移転を機に、遠隔でもタイムリーに相談に応えるウェブを活用したDXセンターやバックオフィスの機能強化を図る。専門家派遣事業も、センター機能を発揮することで各商工会へまんべんなく行き渡らせる。IT補助金の活用アドバイスや申請補助など、常に現場の最前線で的確に対応できるようにしたい。
今年度は、▽事業者支援、▽職員のスキルアップ、▽商工会と県連のDX推進―を進化・深化させて新しい価値や発想を生み出すデザインとデジタルの力を事業者の持続的発展に生かす方針だ。
事業継続が厳しい事業者も少なくないと聞く。
コロナ禍で打ち出した緊急的な支援策が頼りにされたこともあり、20年度は20年ぶりに商工会会員が増加したが、現在は再び減少傾向をたどる。3月末で前年比1・4%減の2万924事業所。
実質無利子・無担保のゼロゼロ融資で経営を維持してきたが返済が始まり、さらに金利上昇や仕入れコスト高が重なり苦しい時期に差し掛かる。加えて人材確保に賃金アップが求められている。採用や定着は地域の方が厳しく労働移動への防衛的手段といえるが、この原資が不足。DX推進による生産性向上を通じ、ねん出する狙いだ。支援体制の効果を最大限に発揮し、成果につなげたい。
商工会の創業支援も地域を支える不可欠な事業です。
地域の商工会では廃業も増えている。M&Aによる事業継承も有効な手段だが、創業塾を通じて新しいビジネスの芽を見いだし、伴走支援しながら育てていきたい。移住促進も期待できる。県や地元自治体と連携し三位一体での支援が必要となる。
中区本通で運営する「ひろしま夢ぷらざ」の拠点機能が期待されます。
例えば、以前は売れていた商品が最近伸び悩んでいるケースにはパッケージを見直すなど専門家のアドバイスを受けられる。事業者が気付かない改善点も示唆できる。テストマーケティングや新商品開発などのバックアップ体制を整えている。
商談会や店舗をショールームに見立て大手百貨店への販路開拓の機会を用意。バイヤーのニーズを事業者や生産者に伝え、商品開発に生かしてもらう。納品ロットが障壁であれば、生産拡大のための設備投資の判断も相談に乗る。地に足の着いた支援策を選択し、現実的な資金借り入れも支援する。地域が持続的に発展していけるよう可能性を後押しする。