カープの独り言 2025.07.24

前半戦のベストゲーム

迫 勝則のカープの独り言 / No.923

 今週はオールスター戦ウイーク。筆者の独断で前半戦のカープのベストゲームを挙げてみたい。
 それはセ・パ交流戦の4戦目の西武戦(6月6日、マツダスタジアム)。4月18日以降、6試合も勝ち星のなかった森下暢仁が先発マウンドへ。試合は2回と4回に森下が1点ずつを献上し0対2となったが、4回裏に末包昇大の中前適時打と坂倉将吾の中犠飛で追い付いた。そして2対2のまま終盤(8回)の攻防を迎える。
 7回裏に伏線があった。そこまで既に105球を投げていた森下に代打が送られず、そのまま打席へ。開幕投手を務めながら、不運な負けが続いていた森下になんとか勝ち星を付けたいというベンチの執念のような思いだった。その雰囲気がナインに伝わった。森下は8回表を熱投しゼロに抑えた。
 そして8回裏。1死から坂倉が四球。その代走として羽月隆太郎。もちろん羽月の足を絡める作戦は、西武も十分に警戒していた。相手の新外国人投手ウィンゲンターは投球のクセなど、データはほとんどなかった。その初球。羽月が果敢にスタートを切る。そして頭から滑り込んでセーフ。さらに2球目に三塁へ。捕手の炭谷銀仁朗が送球もできないほど完璧な三盗だった。そして2死後。ルーキー佐々木泰が外角へ逃げる変化球を空振りした時、炭谷がこの球を後逸。羽月は一塁ベースに立ってからわずか5球で生還し、この試合を3対2で制した。待望の4勝目を挙げた森下が「羽月さまさま」と絶賛し感謝。まさに〝走るヒーロー〟。これほど痛快な試合はなかった。

この記事はいかがでしたか?
県内約2,500社の企業・決算・役員情報などを検索!
PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり)

迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」

関連記事

料金プランへの誘導バナー・デザイン差し替え

おすすめ記事

広告
広告

最新ランキング(2026.3.24更新)

企業データベース