スポット 2025.07.24

スポットニュース

経済ニュースからこぼれた気になる話題を記者の視点で紹介。

広島経済界の使命

 戦後、広島の経済復興や街づくりに大きな役割を果たした財界グループ二葉会(11社)が、広島商工会議所の会頭人事にも調整役を担ってきた。しかし1979年の会頭改選が混迷し、議員改選後の総会でも結論が出なかったため、二葉会の話し合いで時間切れ寸前に山内勅靖会頭の再選をまとめた。以降、二葉会が会頭人事に影響力を行使することはなくなったという。
 7月14日の議員総会で池田晃治会頭(71)が2期6年で退任の意向を表明し、後任に広島ガスの松藤研介会長(65)を内定。広銀出身(肩書きは当時)の会頭は伊藤豊副頭取、山田克彦副頭取、橋口収頭取、宇田誠頭取に続き池田さんは5人目。広島ガス出身は山内勅靖さん、3期9年(2010〜19年)務めた深山英樹さんに続き、松藤さんが3人目になる。商議所の部会長らでつくる選考委員会が退任の意向を受けて次期会頭候補の人選を進めていた。11月5日開く臨時議員総会で正式に決まる予定。
 近年は会頭を出す企業の顔ぶれも次第に絞られてきた。広銀をはじめガス、交通などの公益企業で順送りの傾向を見せる。中国電力は中国経済連合会に目が向く。マツダは100年に一度の変革期に突入し、さらにトランプ関税の対応にも追われている。
 一方、会頭が先頭に立つ募金活動は他の経済団体とも連携し、宇田会頭時代に新市民球場(マツダスタジアム)建設に16億円超を集めた。池田会頭はサッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」建設に18億円超を集めた。商議所ビル移転新築を含む再開発事業は27年春の完成を目指す。「事務局への丁寧な気配りも含めて極めて誠実に使命を遂行された」という評判が高い。県と市の財政がひっ迫する中、経済界で担う募金活動の心労も大きい。

1秒で勝てる

 残り1秒あれば勝てる。バスケットボールは時間との戦い。日頃から時間にルーズなチームは必ず負けるという。
 広島ドラゴンフライズ(西区)の浦伸嘉社長は7月15日、市内ホテルであった広島経営同友会(三村邦雄会長)の定例会で「バスケットボールチーム運営型企業経営論」と題し、講演した。
 2016年に赤字経営だったチームの社長に就任。3年目には黒字化を果たした。24年6月期決算は売上高18億3000万円、経常利益1800万円と黒字運営を続ける。浦社長は、
「バスケの強豪チームはコーチが集合の号令をかけると1秒で集まる。だが、弱いチームは10秒かかる。日頃から1秒を大切にする姿勢が、試合を決定づける得点につながる。企業運営も同じ。5分でできる仕事に1時間かけたり、相手の時間を余分に奪ったりはしない。時間を大切にする姿勢を社員全員に徹底している。働く時間が制限される中で、量を増やすにはスピードしかない。相手が一言で答えられるような質問の方法、正確な情報共有など、一見わずかな時間短縮の積み重ねで、生産性を高めることが重要だ」

病児にも走る歓び

 マツダは7月2日、広島大学病院の小児入院病棟に引き出し収納付きのカート1台を寄贈。病と闘う子どもたちに絵本やおもちゃ、生活用品などを自由に手に取ってもらいたいと願いを込め、マツダならではのアイデアも採り入れた。
 きっかけはマツダ財団が活動を支援する、入院サポート団体「ぽこぽこトレイン」からの依頼だったという。寄付で集まった品の入れ物があれば、という声を受け、普段は工具などを入れるカートを改造。子どもが触る際の安全性はむろん、外側に車の開発・生産過程を描いたイラストを採用した。さらに上部には引き出しの開閉に合わせてミニカーのロードスターが道路を走る仕掛けも施し、子どもが楽しめる工夫が詰まっている。同社は、
「工場で働く社員約20人がアイデアを出し合い制作した。外に出られない子どもたちにも当社が掲げる〝走る歓び〟を感じてもらえたらうれしい」

まだ諦めていない

 今季はカープ初優勝から50年。今は阪神が首位を独走するが、何としても巻き返し、日本一を祈るばかり。
 2016年からのカープ3連覇のハワイ旅行でチャーター機を利用してもらった日本航空広島支店は7月10日、第16回「JALナイター」を開いた。折り紙飛行機での的当てゲームや制服着せ替え会などを楽しめるブースを一塁側イベントスペースに設け、支店や空港をはじめ全国から社員50人がボランティアで駆け付けた。広島空港で搭乗手続きなどを担当する安佐北区出身の佐々木裕弓さん(30)は、
「鯉党の祖父や父からの影響を受けて私も自然とファンになり、幼少期から球場へよく足を運んでいました。スポンサードゲームのスタッフとして携わり、新たなJALファンを獲得するチャンス。自宅にカープ5選手のユニホームをそろえています。なぜか背番号33を着ると勝つという個人的なジンクスがあり菊池さんを応援。私はまだ優勝を諦めていません」
 頑張れカープ、負けるな!カープ。

2万台突破

 ハード・ソフトウエア開発のヒロコン(安佐南区緑井)はタクシー配車システムに使われる車載機器「BTコンバーター」の出荷台数が急ピッチで増え、2万台を超えた。
 タクシーメーターから空車、迎車などの状態を吸い上げ、無線を介してスマホやタブレット端末に送信。配車センターはスマホなどの位置情報を基に、依頼者の最寄りの空きタクシーを向かわせることができる。数年前にタクシー配車システムの電脳交通(徳島)から声がかかり、同社サービスの一環として提供。タクシー配車アプリの普及を背景に、MK、日本交通、第一交通といった大手を含め、ここ数年で急激に導入先が広がったという。大杉拓専務は、
「10年ほど前の開発時は販売が振るわなかったが、アクセサリーを付けて改造した個人タクシーや外国車でも使えるよう電気系統などの改良を重ねた。後発品と比べて不具合が少ないと好評で、北海道から沖縄まで当社機器を載せたタクシーが走っている。当製品で培った技術を基に、ものづくり企業や物流現場の生産性向上に寄与する新製品の開発を進めている」
 今がチャンス。

野菜食べてる?

 日本人の多くは健康寿命の鍵を握る野菜の摂取量が不足。厚労省の2023年調査によると1日当たり必要な350㌘に対し、平均値256㌘と大きく下回る。なぜ改善されないのか。調剤薬局「すずらん薬局」を市内中心に展開するホロン(中区袋町)は7月から、野菜摂取量を〝見える化〟して改善を促す測定装置「ベジメータ」の運用を始めた。県内で初めて。
 米ユタ大学リサーチパーク内研究機関LLCが開発した同装置は、皮膚などの生体組織中の微量な栄養素を光学的方法で検出。中指の腹を測定部に挿入すると〝べジスコア〟が6段階で示され、即座に野菜不足が判明する。中原拓也部長は、
「定期的に測定を重ねることで食生活習慣を見直すスイッチが入り改善できない原因も発見できるなど自己判断の軌道修正が利く。年齢を問わず、健康に過ごす食習慣を身に付けてもらいたい」
 地域に根差し、地域に開かれた薬局を目指し、「健康・福祉の情報ステーション」として30年近く疾病予防や健康増進を図るイベントや教室を続けている。かかりつけ薬剤師や管理栄養士にも気軽に相談できる。7月17日は、地域包括支援センター主催により西区のアバンセ古江店で測定会を開いた。来店客らの相談に応じレシピも好評で、食生活の課題に気付いてもらい改善を促す契機になったよう。

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