地域経済 2025.07.24

田中電機工業 半導体基板の高速検査装置を開発

台湾、中国、東南アジアで拡販

 電気・電子制御システムで地場大手の田中電機工業(南区大州、田中秀和会長兼社長)は、スマートフォンやテレビなどに使う片面COF基板の検査装置「リニアトレーサ」を開発し、本格的に販売を始めた。検査手法に、一般的な「ピン治具方式」ではなく「なぞり式」を採用したことで、検査処理能力を約3〜5倍まで向上させた。同基板の主要な生産地域の台湾や中国、東南アジアなどでの拡販を目指す。
 同基板は幅約数㍉㍍×長さ約数十㍉㍍内に1000本以上の回路があり、1本でも断線などがあるとスマホやテレビの画面に縦・横線が入るといった不具合の原因となる。ピン治具方式では、検査に使う微細な電気接触針を機種ごとに用意する必要があるうえ、1度のスキャンにつき1個しか処理できなかったため、検査コストの上昇や生産歩留まり悪化の原因となっていた。一方のなぞり式は非接触センサーを活用して1度に25個まで一括検査した実績があり、1個あたりのスピードは業界最速の約0・6秒という。機種ごとのカスタマイズも不要で、ピン治具方式より精度も優れる。既に海外の企業に納入実績があり、顧客との検証を重ね、市場品の検査を行うことの証であるサティフィケート(認定証)を取得した。今後は検査設備の更新タイミングなどに合わせて営業し、数年で20台の販売を目指す。5月の第33回中国地域ニュービジネス大賞で特別賞を受けた。
 2018年、開発・設計・製造・検査から現地設置までを一貫して担うMS事業部(福山)を設立。リニアトレーサに加え、本技術を応用した検査装置や半導体の耐久試験装置、加熱プレス装置なども開発を進めている。

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