来島者最多、獅子岩線で18年ぶり客車一新
広島電鉄グループの広島観光開発(廿日市市宮島町紅葉谷公園、田村智康社長)は2026年3月、弥山山頂に向かう宮島ロープウエー「獅子岩線」(榧谷駅―獅子岩駅)のゴンドラ(客車)全2車両を18年ぶりに一新する。24年の来島者が485万と過去最多を更新する中、ゴンドラの定員を従来の30人から35人に増やすことで混雑緩和や安全性向上を図り、瀬戸内の眺望を一層楽しんでもらう。
同線は標高371㍍の榧谷駅から同433㍍の獅子岩まで約4分で結ぶ。新たなゴンドラは大阪車輌製で、弥山を開いた弘法大師空海にちなみ、空と海をイメージしたデザインを検討する。ゴンドラ更新に対応するため、前期までに電動機(モーター)や制御器などを取り替えた。また始発の紅葉谷駅から榧谷駅までの紅葉谷線では18年3月に、全22両をオーストリアのカルバテック社製で窓が広めのゴンドラに入れ替え済み。
25年3月期は、毎年夏と冬の閑散期に3週間ずつ行うメンテナンスに加えて原動機の更新工事で約50日間運休したが、乗客数は1959年の開業から3番目となる79万3000人だった。売上高は前年比7・3%増で過去最高の7億1296万円を計上。今期は4月として単月最多の10万1759人の乗客でにぎわうなど、好調な滑り出し。通年度で80万人超え、売上高7億1800万円を予想する。なお乗客数の過去最多は18年3月期の83万7000人。
今年1月には宮島桟橋近くに案内所を新設した。英会話ができるスタッフが常駐するほか多言語パンフレットを用意。リアルタイムのモニター映像で駅の混雑状況が分かるようにし、宮島観光協会と連携してロープウエー含む島内施設の混雑状況が分かるプラチナ(デジタル)マップを公開するなど情報発信に努めている。連休や行楽シーズンにはウェブなどを通じた完全予約日を年間25日程度設けており、混雑緩和を図る。