カープの独り言 2025.07.10

大盛の台頭

迫 勝則のカープの独り言 / No.921

「一番センター」と言えば、シーズン序盤はベテラン秋山翔吾と8年目にしてようやく打撃のコツをつかんだ中村奨成の争いだった。この状況に、2018年育成1位からはい上がり、今季プロ7年目を迎えた大盛穂が「待った」をかけた。特にセ・パ交流戦から一番センターでスタメン出場が増えた大盛の元気なプレーが目立つ。
もともと遠投120㍍の強肩、50㍍走6・0秒の俊足が持ち味で、守備と走塁は一級品だった。そこに課題だった打撃に著しい進化が見られる。本人は良くなった要因を「自主トレで近藤健介さん(ソフトバンク)から学んだ打ち方」だと明かす。筆者の観察で書けば「相手投手の投球モーションと動くボールに対し、体を動かしながら型を作らずにその都度、流れの中でミートする打法」である。従って、状況やカウントによって右足を上げたり、すり足にしたりと自在に対応する。この打ち方で、これまで最大の課題だった三振が少なくなった。
その大盛の特徴が最も顕著に表れた試合は、8対4でカープが逆転勝ちした6月18日のソフトバンク戦(マツダスタジアム)だった。一番センターでフル出場した大盛は、2安打を含む5打席全てで出塁した。特に6回の4打席目。意図して四球を選んで、次打者ファビアンの逆転満塁ホームランを生んだ。野球センスというか、ゲームの流れを読むことができるのも大きい。
苦節6年。2軍と1軍を誰よりも多く往復した大盛。これから必ずやってくる調子の波をどう克服していくのか、いま正念場を迎えている。

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PROFILE
迫 勝則(さこ かつのり)

迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」

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