スポット 2025.07.03

スポットニュース

経済ニュースからこぼれた気になる話題を記者の視点で紹介。

国益踏まえ対応

6月11日にあった中国経済連合会の定時総会で芦谷茂会長を再任し、2期目を続投する役員人事を発表。トランプ関税をはじめ、多くの難問が立ちはだかる中、芦谷会長は、
「中国地域は自動車、鉄鋼、化学など輸出型産業が集積し、特にマツダは日本やメキシコから米国への輸出比率が高い。高い関税が課せられると、地域経済に大きな影響を与えかねない。企業への影響が顕在化した場合、ただちに連合会で支援策の要望をまとめ、政府や関係機関に積極的に働きかけていく」
1期目の印象深い事柄として2度の欧州視察を挙げた。
「欧州は一枚岩のように見えていたが、実際に訪ねると、各国が自国の国益を最優先に考えながら、EUとしての統一的なルールづくりを進めている様子がうかがえ、強く印象に残った。日本も国際的な枠組みに追随するだけでなく、国益や地域事情を踏まえた対応をしなければならないと痛感した」

秘湯を守る会

昨年10月、ホテル業界のアカデミー賞と呼ばれる「ワールドラグジュアリーホテルアワード2024」で世界最高位を受けた江田島荘(能美町中町)が県内で初めて、6月に「日本秘湯を守る会」に正式加盟した。
1975年発足した温泉宿の会員組織で自家源泉を有し、地域に根差した宿を厳選。全国に1万軒以上ある温泉宿のうち加盟団体は133軒(25年6月時点)を数える。えたじま温泉を備える江田島荘の源泉は地下1700㍍にあり、「化石海水型温泉」と考えられるほど希少な泉質だという。
「温泉」と名乗るには温泉法で定めた温泉濃度が基準値に達しているか、もしくは19種類の成分のうち一つでも規定値に達しているか、二つの条件のいずれかをクリアする必要がある。昨秋受賞した温泉宿世界最高位を機に専門家に泉質を調べてもらったところ、何と温泉濃度は基準値の26倍以上もあり、成分の一つラドンが多く含まれると分かった。
その後、日本秘湯を守る会の存在を知り、入会を打診。しかし審査で見送りになり、ようやく4度目の審査を経て加盟決定の連絡が届いた。ホテルに近い設計や次世代継承への体制に懸念があったという。阿部直樹総支配人(34)は、
「会長をお招きし、代々で温泉を守っていく決意を伝えました。決して秘湯の称号に恥じることがないよう精進。日本の誇る温泉文化を国内外へ広めていきたい」

車ドア水圧を体感

ネット上で「7月5日に日本で大震災が起こる」というデマが広まった。気象庁はわざわざ記者会見で「現代の科学的知見で時期、場所、大きさを予知できない」と明確に否定した。しかし防災・減災へ万全を期す日頃の心構えを崩すわけにはいかない。
大雨による被害が心配な時期になった。マツダと(社)日本自動車連盟(JAF)中国本部は6月24日に協定を結び、交通安全や防災に向けて連携すると発表した。マツダは冠水道路で車両ドアを開ける際の大きな水圧を体感できる装置を製作。それをJAF中国本部が啓発活動に使う。マツダ担当者は、
「安全のための技術開発と、人々の意識を高める啓発が両輪となって初めて、事故や災害による被害が減らせると考えている。特に広島は土砂災害警戒区域に指定された場所の数が全国最多。JAFと一緒に、命を守る方法を伝えていく」
JAFの岡本精二中国本部長(広島三菱自動車販売社長)は、
「高い技術を持つマツダとの協力には非常に大きな価値がある。今回の連携を、車での移動をより安全安心なものとするための第一歩としたい」

島の農業をつなぐ

日本の田畑が減っている。1960年に79%だった食糧自給率(カロリーベース)は2010年以降40%を下回る。農林業調査によると県内耕地面積は20年までの50年間で福山市に匹敵する面積が減少。
人口減が続く尾道市因島で昨年11月に創業70周年を迎えた因島鉄工(宮地秀樹社長)は23年から農業分野に参入し、6月までに自社が手掛ける農地「いんてつふぁ〜む」を前年の倍となる4万平方㍍まで広げた。今年はブラッドオレンジ70本、レモン120本、島名産のハッサクから派生したスイートスプリング14本などを植樹。人手不足を補うため野菜に比べ手が掛からない果樹を拡大し、サツマイモや小麦は農業体験として地域の小学生に植えてもらう。収穫物を給食に出すなど食育にも取り組む。宮地候子専務は、
「土地は全て耕作放棄地を借用。国際情勢が不安定な中、有事への備えとしても島の農業をつなぎとめ、地産地消の拡大を図る。今後は自社で加工品まで手掛ける6次産業化を進めるほか、定年後の再就職先や障害者の方の働く場として構想を温めており、みんなの力で島の農業をつないでいきたい」

県内スポーツ集合

県内25のトップスポーツチームが集まった。県庁に事務局を置くスポーツアクティベーションひろしま(SAH)が音頭を取り、6月17日に各チームのフロントスタッフ対象に研修会を開催。かんかんがくがくの議論が交わされた。
バスケットボールのドラゴンフライズはアリーナ建設を見据え、限られた資源でいかに話題性と注目を高められるかが課題という。他チームからはマスメディアに紹介されやすくなるようにストーリー性を打ち出す工夫やインフルエンサーの活用に取り組みつつ、知的財産の収益化につなげる提案があった。チームが抱える悩みや展望を語り合い、横のつながりを促す。SAH代表の秦アンディ英之さんは、
「それぞれの現在地を正しく見極め、事業創出や課題解決を狙いたい。これだけ多くのチームがそろう県は他にない。知見を掛け算していけば、きっと大きな力が生まれる」

アーティスト滞在

アートギャラリーミヤウチ(廿日市市)はみる、きく、参加できる展覧会やイベントなどを展開。7月7日まで「アーティスト・イン・レジデンス・プログラム」を開く。
アーティストを数年間継続して招へい。滞在〜制作〜調査をサポートし、新作などを同館コレクションと共に展覧。今年は3〜4月に大分県杵築市在住の西松秀祐氏、4月に京都市在住の野村由香氏を広島に招いた。西松氏の新作の映像作品など4点、野村氏の立体作品「石炭船」、写真「竹原塩田9番浜跡」など11点ほか、広島の風景が描かれた作品併せて計27点を展示している。一般500円。火水曜に休館。同ギャラリーは、
「西松氏は前回、被爆者の体験談などを通じ映像作品『Walk』を制作。今回も太田川流域などを探索した。野村氏は芸備炭鉱跡、本郷炭鉱跡、竹原市の塩田浜跡を取材し造形物を制作。来年も両氏を招き、1カ月ほど滞在する予定です」

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