インタビュー 2025.02.20

中計でポートフォリオ提案強化 株式関連商品拡充、DX投資計画

ひろぎん証券 / 尾木 朗 社長

中計でポートフォリオ提案強化 株式関連商品拡充、DX投資計画

ひろぎん証券の注力分野は。

 従業員290人のうち、ウツミ屋証券、ひろぎんウツミ屋証券時代を含めた証券プロパー社員は230人・三菱UFJモルガンスタンレー証券(MUMSS)からの出向者13人で、残りは広島銀行出身者です。
 現状は証券プロパーとMUMSSからの出向社員が株式を中心に扱う事業構造ですが、中期計画では、顧客の資産管理を行うなかで株式だけでなく債券や投資信託などポートフォリオ提案を強化するビジネスモデルへの転換を目指しています。一方で、証券金融機能のブラッシュアップを図りたい。株式仕組債、株式信用取引、クレジットリンク債など銀行で取り扱わない株式関連商品などを充実させたいと考えています。ひろぎん証券単独の預かり資産残高は24年9月末で9850億円ですが、28年度には1兆1000億円に、投資信託残高は1900億円から倍増を目標にしています。銀証連携を進め、銀行からの仲介が2万8000口座ありますが、証券主導で提案の深掘りをしていきたい。
 新たな取り組みとして、4月からひろぎん証券としてのマーケットの見通しや資産運用への見方などを示す「ハウスビュー」の提供を開始。中長期的な国内外の経済情勢や金融政策の解説、株式、債券など資産カテゴリー別の市況見通し、資産配分例などを伝える方針です。会社の公式見解も示すなかで営業員の個別の見解、顧客の資産状況、ニーズ、リスク許容度などを考慮した、リスク対リターンで最も効率的な資産運用のサポート強化につながることを期待しています。
 支店で行っている事務部門の本部集中化も検討しています。また本部と各支店で行っている業務や販売のモニタリング業務を広島、福山、徳山の本支店に集約する予定です。DX投資も計画。現状も営業担当はタブレット端末を持っていますが、CRM(顧客管理システム)を更改した上で、顧客の取引・折衝履歴などのデータベース化を進め、提案ツールを高度化するなかで、ポートフォリオ提案の強化を図ります。

店舗戦略、採用計画は。

 店舗は2月3日に竹原支店を東広島支店に統合し、16支店2営業所になりました。地銀系証券会社で2ケタの店舗網を持つ証券会社は多くありません。4月1日に因島、萩支店の組織スリム化を図るため、営業所に変更します。中期計画の中でさらに1〜2店の統廃合を検討しますが、店舗は顧客との接点の拠点として重視する考えに変更はありません。対面営業で専門知識を提供できる社員をいかにそろえるかが重要です。今春の新入社員は営業を中心に17人が内定し、前年比7人増です。来春は18人を予定。中途採用もここ5年では年平均2人程度が入社しています。

国内株式の状況と今後の見通しは。

 米国トランプ大統領の経済政策、中国経済の状況、ウクライナ、中東情勢など海外経済は不透明ですが、日本経済は設備投資や個人消費が堅調で、緩やかな回復基調が続いています。25年も輸出産業の円安効果は剥落するかもしれませんが、企業業績は堅調に推移するのではないでしょうか。日銀が1月24日に利上げを発表。年内にもう1回程度利上げの可能性があるとみています。通常、利上げは株式にはネガティブな要因となりますが、今回は既に織り込み済みの反応です。利上げは金融関係には追い風で、家計も利息収入が増えることで消費やエンターテインメント関連業種への期待が出ています。また予算が増えている防衛関連も注目されています。関西万博も「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げ、「空飛ぶクルマ」、「自動運転バス」、「水素燃料電池船」などが話題になっており、関連業種が注目されるかもしれません。25年は1株あたりの利益(EPS)が8%増、足元3万8000円台の日経平均株価は4万2000円台も期待できるのではないでしょうか。

これまでで印象深い仕事は。

 広銀時代の20年10月のひろぎんホールディングス設立は検討から設立・移行まで担当。地銀単独の持ち株会社は新しいビジネスモデルで、他行に先行しました。HD傘下に地域開発コンサルのひろぎんエリアデザインや人事・人材育成のひろぎんヒューマンリソースなどの新会社を設立し、人材の増員配置が大変でしたが、とてもやりがいのある仕事でした。21年5月の56年ぶりの新本社ビル建て替えも担当。グループにとっても歴史的な事業を担当させていただき、ありがたいと思っています。

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PROFILE
おぎ あきら

おぎ あきら 1963年7月3日生まれ、島根県出身。86年に早稲田大学第一文学部を卒業し、広島銀行入行。横川支店を振り出しに広支店長、人事総務部長、執行役員総合企画部長、常務執行役員、常務取締役執行役員、専務取締役執行役員などを経て、代表取締役専務執行役員を2024年6月に退任し、同月から現職。

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