サンフレッチェ広島 / 久保 雅義 社長
「ライト層」も楽しめる場へ
好調な観客動員に伴い「チケットのプレミアム化」が進んでいます。幅広い層に足を運んでもらうためにどのように取り組みますか。
チケット先行販売などの特典があるクラブ会員上位ランク「プレミアムプラス」を新設したり、チケットリセールサイトを稼働させるなど、スタジアムに来られる人を増やす施策を講じています。

さらに、チケットがなくても参加できる「場外イベント」も積極化。いわゆる「ライト層」や「潜在的なファン」にも気軽に訪れてもらえる場にするのが目的で、昨年のゴールデンウイークに開催した「超泡フェス」や夏場の「スプラッシュフェス」は若い世代やファミリー層との接点を得る機会になりました。スポンサーが付いて収益を得られたのも大きかったですね。
スタジアムスタッフの教育にも力を入れています。スタジアムの目新しさが薄れ出す3年目以降の集客には、アウェーサポーターを含めリピーターの存在が欠かせません。テーマパークのような気持ちの良い接客を目指し、アルバイト向けに専門講師を招いた定期勉強会も実施。ゲート開門時にサポーターと一緒にカウントダウンをしたり、試合後に笑顔で手を振りながらお見送りするといった小さな積み重ねが顧客満足度の向上に結び付くと考えます。まずは皆さんの「行ってみよう」を喚起し、その先の「また来たい」につなげていきたい。
今後の展望や目標を教えてください。

スタジアム開業から3年がたち、サポーターやファンの目線はこれまで以上に厳しくなっていくと考えます。より高いパフォーマンスを選手が発揮することはもちろん、フロント(営業や広報プロモーションなど事業部門)側もしっかりとその期待に応えなければなりません。
そのためには若い人材の力が必要です。直近では、他のサッカークラブで経験を積んだ20~30代の若手人材が何人か入社しました。これは安佐南区の旧エディオンスタジアム時代にはあまりなかった動きで、フレッシュな環境で新しいことにチャレンジしたいと考える意欲的な人材が仲間になってくれました。これも新スタジアム効果の一つだと考えます。新しい風を取り入れ、クラブの価値を高め、より強固なブランドをつくり上げていく。こうした好循環になりつつあると思います。
「2030年に100億円クラブへ」。これは就任当初から掲げる大きな目標です。来場者にどう楽しんでもらうかという観点を大切にし、地方に根差したクラブを目指してまい進します。
PROFILE
久保 雅義 社長 1972年12月27日生まれ、東区出身。米大手事務用品小売りのオフィス・デポ日本法人を経て、2012年サンフレッチェ広島入社。企画広報部長や営業部長、取締役副社長などを経て25年1月から現職。