巻頭特集 2026.03.16

北部グルガオンに第三工場 マルチ・スズキ量産に対応

ペンストン/ 中村 光 社長

 インドにはスズキの要望に応える形で2009年に進出した。スズキ、現地部品メーカーのクリシュナグループ、当社の3社で合弁会社を設立し、北部デリー近郊のグルガオンにドアミラーの製造工場を稼働させた。後にクリシュナとの折半出資になった。当時からマルチ・スズキのシェアは高かったが、われわれの予想を上回るペースで生産台数を伸ばしている。

 インド国内の自動車生産台数のうち、マルチ・スズキは220万台で約4割を占める。30年代には生産台数を400万台まで引き上げる計画があり、当社も工場の増設で対応を続けている。

 当社の合弁会社は、その後で第二工場を完成しており、現在さらに第三工場(2階建て6990平方㍍)の建設を進めている。マルチ・スズキやホンダの現地工場向けにドアミラーや室内インナーミラーを増産する計画だ。

 18年にはインド2拠点目として北西部のグジャラート州にも工場を構えた。こちらもドアミラー、インナーミラーの鏡の製造、樹脂成形、組み立てを行っている。拡張を続けているマルチ・スズキの工場が近隣に所在する。

現地に開発担当者を配置

 当社は米国、メキシコのほか、アジアではインド、中国、タイ、インドネシア、ベトナムと7カ国に海外拠点を持つ。現在、開発担当を現地に置いているのはインドだけ。広島本社とウェブで頻繁に会議を開き、私や役員が定期的に現地を訪問し、密にコミュニケーションを取っている。それだけ当社にとって成長が見込める重要なマーケットだと認識している。

 インドの人口は世界一の約14億人。二輪車のニーズは相変わらず強いが、これから中間層の自動車の購買ニーズが拡大すると見込まれている。またSUVブームがあり、同国で製造されたスズキの完成車が「フロンクス」ブランドで日本に逆輸入される動きもある。インドは経済成長率が著しく、国民の勤労意欲も旺盛だ。インドビジネスは、一緒に現地で成長していく意識が大切だと感じている。

 現地の特徴は、ワーカーや開発担当の人材が豊富な一方で、転職意識が高い。今後、生産拡大に合わせて、開発担当の人員を増やす計画もあり、日本での研修など教育体制を充実させ、現地での安定的な製造を実現していく。

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