インタビュー 2024.05.23

変革期の金型業界、戦略探る 東京事務所開設、部品加工拡販へ

平岡工業 / 平岡 良介 社長

金型部門はどんな状況ですか。

 日本金型工業会の役員を務めています。全国の金型関連事業者はピーク時のバブル直後で全国に約1万4000社あり、現在は約5000社に減っています。供給過多気味で、今後3000社くらいになるのではないかという話もあります。自動車業界のEV(電気自動車)シフトに加え、コロナ禍で金型の海外現地調達が加速。日本で製作しアジアや欧米に輸出していた金型が現地製作に切り替わるケースが増えています。4月に日本金型工業会の横田悦二郎学術顧問(日本工業大学客員教授)を囲み、金型工業会のメンバー3社と長野で懇談しました。平岡工業もタイの工場で一部金型を製作していますが、中国やインドネシアに拠点を持つ企業もあり、外需による海外展開や新たな工作機械を使った技術革新などが話題に。将来工業会に戦略の提案ができればと思っています。

部品加工部門はどうですか。

 20年に「精密部品加工・調達代行センター」を設置。部品加工の売り上げは順調に伸びています。設計ができ、業務委託を含め調達のネットワークが豊富なところが強みで、大手菓子メーカーから商品の金属製モニュメントを受注するなど手応えを感じています。
 23年11月に東京都渋谷区恵比寿に東京事務所を開設し、私は1カ月のうち10〜15日間東京に駐在。部品加工やノベルティ製作の新規受注を目指して情報収集や人脈作りを行っています。東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏4都県の人口は約3700万人で、流入人口も多い。実際に従業員10人程度の企業で「レストア(復元)部品の需要があるものの、供給が追い付かないため月200万円くらいの受注に抑えている」という話を聞きました。広島との市場規模の差を感じています。確かな技術があり、人脈を作って、輸送の問題をクリアすれば、ビジネスは成功するのではないかと思っています。

新規事業の取り組みは。

 23年1月に本社敷地内にグッズ製造の新工場を完成し、同年4月に専用サイト「グッズクラブ」を開設しました。レーザー加工機やUVプリンターを導入し、人員は4人に増員。アイフォンケース、キーホルダー、アクリルスタンドなどを商品化しています。4月にカープ球団公認のキャンプ用品を発売。アウトドアグッズの「asobient」に加え、フェイスシールドなどを展開する「HIRAX」などの自社ブランド商品も拡充したい。工場開設1年で新規事業の収支はトントンになっており、口コミを含め今後の需要を増やしたいですね。

この記事はいかがでしたか?
県内約2,500社の企業・決算・役員情報などを検索!

関連記事

料金プランへの誘導バナー・デザイン差し替え

おすすめ記事

広告
広告

最新ランキング(2026.3.24更新)

企業データベース