その他 2021.07.01

第5回 広経大教授が語る デジタルマーケティングの現在と未来

デジタルマーケティングの始め方

 デジタルマーケティングに具体的に取り掛かりましょう。ただし、最初に始めるのは「インターネットに広告を出す」ことではありません。まずは自社のおかれている環境と現状を知り、マーケティング戦略を組み立てることから始めます。マーケティングとは売れ続ける仕組みづくりであり、短期的な販促ではありません。

①強みの把握とポジショニング

 自社の商品・サービスの強み、差別化ポイントを再確認しましょう。提供できる価値は何ですか。それは競合他社に対して優位性を持つものですか。他社と比べたときに買いたくなる点はどこですか。これらが定義できれば、自社の魅力を顧客の心の中に位置付けるようなキーフレーズを考案しましょう。マーケティングでは「ポジショニング」と呼ばれるプロセスで、これから始めるデジタルマーケティングの核となります。競合他社の広告やサイトも分析し、最適な表現を磨くことも重要です。

②既存顧客のリスト化

 現在の顧客を把握していますか。新規、継続顧客のどちらが多いですか。その顧客の購入回数や頻度を把握していますか。既存顧客とメールなどでコミュニケーションが取れますか。これらができていなければ、顧客のデータベース化を進めて顧客離れを防ぎましょう。既存顧客の維持コストは、新規獲得コストの5分の1といわれています。

③顧客のアンケート

 自社の強みや差別化ポイントが顧客から求められているか、伝わっているかの確認も必要です。大掛かりな調査をしなくても、既存顧客へのメールや、自社サイトでアンケートをしても良いでしょう。回答者に景品を進呈することで、プロモーションにもつながります。

④現状の情報発信の点検

 広告ではなく、自社サイトやSNSで情報を発信していますか。自社商品の強みや魅力を伝えるコンテンツを作っていますか。一方的な押し付けにならないよう、商品の使い方やユーザーの声など、顧客が興味を持つようなコンテンツが必要です。併せてSNSからも情報を発信しましょう。反応があれば、コメントを必ず返してください。コミュニティーに参加し続けることが重要です。

⑤ウェブ解析

 ウェブページのアクセス解析サービス「グーグルアナリティック」を導入して自社サイトのページビューや直帰率、ユーザー属性を分析しましょう。デジタルマーケティングとは、数値を用いて施策を改善し続けることです。

⑥店舗の存在感を向上

 店舗を持っている場合はサイトのトップページにアクセス情報を分かりやすく配置しましょう。今やスマホなどで検索するケースが大半です。併せてグーグルマイビジネスを必ず登録してください。検索やマップ上に店舗情報が表示されるようになり、ウェブ上でのプレゼンス(存在感)が向上します。
 デジタルマーケティングのさまざまな手法を取り入れる前に、まずは今回述べたような自社の現状把握とポジショニングの決定を行ってください。情報発信のためのサイトとSNSの整備も必須です。

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PROFILE
宮田 庄悟(みやた しょうご)

宮田 庄悟(みやた しょうご) 1956年1月3日生まれ、和歌山県出身。早稲田大学を卒業し、79年4月に電通入社。東京、ニューヨーク、北京、ロンドンでマーケティング、イベント、スポーツ業務に従事。「ラグビーワールドカップ2019組織委員会」の広報・マーケティングなどを担当。20年4月から現職。

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