日本料理高山(中区胡町2-17、高山和典代表)は新事業で宿泊施設の運営支援に乗り出した。2023年に(株)ティーエムアイ(松本理社長)を設立し、第1弾として4月から「いこいの村ひろしま」(山県郡安芸太田町松原1-1)の運営サポートを開始。県内の旅館やホテルでの料理長歴を持つ高山代表の経験を生かし、企業向け研修プラン強化など運営と料理の両面で施設の魅力向上を図る。中国自動車道の戸河内インターから車で約25分の西中国山地国定公園「深入山」の麓に立地。客室28部屋のほか、サウナ付きセラミック温泉や120席のレストラン、大・小宴会場、研修室、150人収容の多目的ホールなどを備え、宿泊定員117人。周辺には深入山や三段峡、恐羅漢スノーパークなど観光施設に加え、グラウンドゴルフの認定コースやテニスコート、野球場といったスポーツ施設が充実する一方、昨年は約2000万円の赤字で、黒字化が課題だった。指定管理事業者から依頼を受け、運営支援に着手。料理人やフロントなどの全スタッフにティーエムアイで直接雇用する人材を起用することで、ソフト面からてこ入れを図った。料理はこれまでよりも質を高めたほか、周辺で採れるタラの芽、こごみ、ワラビといった季節の地元食材を使った和洋食メニューを採用。これらの取り組みが奏功し、4〜5月の2カ月は単月黒字化した。今後は1泊2食付きで「団体合宿・研修パック」(1人8800円〜)を設け、企業などの団体利用受け入れに力を入れる。高山代表は「近くにキャンプ場もありさまざまな楽しみ方ができる一方、知名度の低さが課題。安芸太田町は標高差があるため7月下旬までホタルに出合える。ワーケーションなどで立ち寄ってもらいたい」と話す。

担当記者:高見

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