地域経済 2025.07.10

広島大学病院 〝VR療法〟活用を進める

小児がん患者支援ソフト、診療体験ゲーム開発

広島大学病院 〝VR療法〟活用を進める

広島大学病院は、子どもの治療などにVR機器の活用を拡大している。小児外科の佐伯勇講師・診療准教授などのプロジェクトチームは2026年1月をめどに、体内細胞を擬人化した人気漫画「はたらく細胞」とコラボする小児がん患者のメンタル支援ソフトを展開する計画だ。また今年6月9日、診察が体験できるゲーム「VRしんさつしつ」をリリース。臨床研究も並行し、日本独自のVR療法などを生み出したいとする。
小児がん治療はがん細胞の根絶が必要で、大人の3〜4倍の抗がん剤を投与するため副作用など身体、精神への負担が大きい。開発中のVRソフトはゲーム形式でがん細胞を倒すシナリオ。治療が成功するポジティブなイメージや薬の役割を伝えることで、つらい治療に取り組むモチベーション向上を図る。VR療法はパニック障害など精神疾患への有効性が世界的に認められており、既に全国の病院から同ソフトの導入について問い合わせがあるという。
6月リリースのゲームは、佐伯准教授らが市内のスタートアップ企業と連携して22年に開発した医学部生向け診察シミュレーター「VR OSCE」を応用。小児科での疑似診察を体験してもらうことで医師業務のやりがいや勉強の意義などを伝える。虫垂炎など子どもにも起こる三つの症例を用意。利用者はアニメキャラクターの助言に沿って問診、触診した後、クイズ形式で診断を行う。既に一部のVRソフト販売サイトでテスト販売しており今後、価格などを再検討して本格発売を目指す。
24年10月にはフェイスブックなど運営のMetaがVR機器100台を提供して同大学医学部医学科の学生向けに特別授業を開いた。

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