果敢に攻める
守りから転じ、果敢に攻めると宣言。地元流通大手のイズミ(東区二葉の里)は、1977年に「いづみ五日市店」として開業した佐伯区五日市の商業施設ゆめタウン五日市を建て替え、来年秋を目途に「ゆめモール五日市」の全面開業を予定している。1月30日に開いた起工式で山西泰明社長は、「47年間、地域で育ち支えられてきたことを改めてかみしめている。おかげさまで営業収益は当時から10倍の5000億円近くに拡大した。コロナ禍で3年ほど守りに入っていたが、昨年から攻めに転じ、5カ年で1500億円の投資を計画している。ゆめモール五日市は直営スーパーや専門店が入居する8棟を建設する。このエリアになかった衣料専門店の“#ワークマン女子”を来年春、“ファッションセンターしまむら”を同秋にテナントに迎える。新しい店づくりのモデルとし、成長戦略を推し進めていく」中四国九州へドミナントを加速し、2030年に300店舗、営業収益1兆円の目標を掲げる。果たして、どんな作戦が飛び出してくるか。
30年越しで実現
ユアーズ(東区)は昨年12月14日、旧半べえ温泉跡地にマリモ(西区)と一体開発した同社初のマンション併設型として東本浦店をオープンし、好調な滑り出しという。根石紀雄会長は、「マンションとの一体開発型の店舗プランは30年前から企画し温めてきたが、両社の呼吸が一致し、ようやっと実現にこぎ着けた。旧店舗に比べて30〜40代の客層が増えるなど、大いに手応えを感じている。今後、出店戦略の一つとして生かしていきたい」売り場は旧本浦店の3割増の930平方㍍。総菜を2倍以上、冷凍食品を3倍以上に広げ、生鮮品も充実。必要な食品や食材がそろう〝近くて便利〟をうたう。同マンションは69戸、駐車場57台分を備える。スーパー併設が注目されて分譲契約に弾みをつけ、若い世帯が多いという。「コスト増と同時に価格競争が一段と激しくなる中、基本の徹底、レベルアップはむろんのこと、顧客に支持される品ぞろえをしっかりとやっていく」
街中でゴルフ練習
全国100店超のインドアゴルフ練習場を展開するステップゴルフ(東京)は、4月に本開業する中区の広島紙屋町店を皮切りに、2028年までに県内20店舗をオープンする計画という。広島初進出の紙屋町店はサンモール近くのビル地下1階に入る。最新シミュレーション機器や弾道計測器を備えた9打席を設け、3人のコーチが在籍。今後はスタジオアイ(呉市)などを傘下に持つエスエーホールディングスと連携し、FC出店を図る。「新店は1月4日からセルフ利用限定でプレオープンし、2月以降はレッスンも始める。オフィス街から近く、仕事帰りの方の利用が多い」(広報担当)本開業前申し込みで入会費を割り引くキャンペーンを実施中。昨年12月にはフタバ図書も中筋店内に最大級のインドアゴルフ練習場を開業した。街中で手軽にナイスショットを楽しめる。
変わる関わり方
採用難が続き、若年者の離職率が高い。中小企業にとって業種を問わず、悩ましい課題だ。4月から好評の定額型研修サービスを開講するメイツ中国(中区)は、「昨年度は特に管理職やリーダー向けの〝メンバーへの関わり方〟に関する要望が多かった。なかなか採用できないことから現状メンバーの成長が不可欠な上、辞められたらなお困るため、良好な関係づくりが求められているのではないか。一方で、若年者向けは〝上司先輩への関わり方〟のニーズが高い。年長者との関係に経験値が低いため、入社後にどう振る舞えばよいのか分からない。上司・先輩からは、一体何を考えているのか分からないということに。年長者の傾向を知り〝可愛がられるための作法〟を学ぶ、いわゆる後輩力強化研修も引き合いが多い」(管理本部)人材育成の課題に幅広く対応しようと14年から始めた同サービスは、参加企業の約8割が継続する人気講座。24年度はこうした管理職者や若年者双方が抱える〝関わり方〟への課題解決策はむろん、チャットGPTを使った企画書作成やSNSの活用法なども伝授。
元気印の横断幕
のぼり製造のポップジャパン(安佐南区伴南)は、地域のスポーツチームや学校の部活の大会出場を祝う横断幕を手掛け、色彩豊かなデザインで学校や選手、街を元気づけるサインの役目も果たしているという。牛田地区子ども会ソフトボール部の監督を務めた同社マーケティング本部長の稲田裕一郎さんが思いを込めた横断幕は、勝利を連想させる暖色系を盛り込んだデザイン。同部出身者が高校などで活躍した際にも横断幕を掲げ、それを選手にも贈り、本人や家族から喜ばれている。これまでの横断幕は白地に黒文字でチーム名や氏名、祝いのメッセージだけだったが、デザイン性をアップデートして目に留まりやすくした。現在、東区牛田の街中で掲げ、行き交う人々の心を浮き立たせている。稲田さんは、「色彩によって与える印象はさまざま。カープの赤は情熱を印象付け、選手やファンを熱くする。わが町のクラブや学校からインターハイに出たことを知ってもらい、みんなで応援する一体感につながれば何よりうれしい」
スポーツ婚活
スポーツを通じて婚活を支援しようと、広島県立総合体育館(中区)は2月24日午前10時から「スポーツ婚活inグリアリ」を開く。30〜40歳代のスポーツ好き男女各10人を募集中。ドッジボールで交流し、2ショットトークやカード交換を行う。参加費は2000円(保険料込み)。こいのわ出会いサポートセンターホームページから申し込む。2月10日締め切り、応募多数は抽選。同体育館は、「当館はドラゴンフライズのバスケットやJTのバレーなどの試合会場にもなり、親しみやすい開放的な雰囲気がある。前回はソフトバレーボールでカップルが誕生しました」
水辺の風景
ひろしま美術館は3月20日までコレクション企画展「水辺の風景」を開く。モネやシスレーら印象派の作品をはじめ、明治から昭和にかけて油彩画を学んだ日本人画家のそれぞれの視点から見た水辺の画を一堂に展示。さまざまに異なる水辺の表情やその表現を楽しんでもらう。新年を迎えて対峙したい藤島武二の「日の出」、雪景色を巧みな筆さばきで描く金山平三の「筑摩川」、瀬戸内海の穏やかさが伝わる山下新太郎の「女木島より直島方面を望む」など、どの作品も画家と共に目前の風景にたたずんでいるかのよう。西欧と日本が交差する画家のまなざしも興味深く、訪れた人の印象に残る広島の観光スポットとして存在感を発揮してくれそう。