(社)中国地区信用金庫協会(武田龍雄会長)は地震や豪雨などの大規模災害発生に備え中国地区20信金で共同で備蓄していた食料品(フリーズドライごはん、缶入りパン)計1680食を各県のフードバンクや社会福祉協議会などに寄贈する。1月の能登半島地震では石川県の興能信金、のと共栄信金の役職員家族、信金建物などが被災し、北陸信用金庫協会からの連絡で、各信金が軍手計3000組、毛布計110枚を送った。2021年〜24年4月には災害に備え、簡易トイレや乾電池、ホイッスル、使い捨てカイロなどを追加調達するなど備蓄品を拡充している。6月15日の信用金庫の日に合わせ、広島県は広島信金がフードバンク広島とあいあいねっと、呉信金がフードバンク呉、しまなみ信金がフードバンク福山、広島みどり信金が庄原市社会福祉協議会に米36食、パン48食ずつを寄贈する。他県はフードバンク山口、岡山県社福協のほか、島根は出雲市社福協を通じて出雲市内の子ども食堂に提供。鳥取は県が実施するフードドライブ(年2〜3回程度)を利用して福祉施設などに贈る。中国地区の信用金庫は17年6月に「大規模災害時等における相互支援に係る協定書」を締結。18年7月の西日本豪雨では備北、吉備信金(岡山)、呉、しまなみ信金(広島)に、飲料水(2㍑)約2500本、同(500㍉㍑)約4000本、タオル約6400枚、簡易トイレ約1600回分、非常食約1200食分など23品目の支援物資を提供した。19年9月には協定書を改正。各金庫が調達する飲料水や軍手、タオルなどに加え、協会費用で非常食(米、パン)、簡易トイレ、ポリタンク、ウェットティッシュを共同調達した。21年度は各金庫が簡易トイレ計4800回分、ウェットティッシュ6000個、除菌スプレー1440個など、22年度は乾電池(単1〜4)5800セット、使い捨てカイロ4800個など、23年度はアウトドアテープ1200個、ホイッスル2000個など、24年度は軍手3000組を協会が追加調達した。
担当記者:大谷