広島大学(越智光夫学長)が提案した「放射光による物質の視える化技術を核とした半導体・超物質及びバイオ領域融合型産業集積エコシステムの実現」が、文部科学省の2023年度「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」に採択された。同大学は世界的に珍しい紫外線域の放射光実験施設を有しており、超物質の性質に関わるスピン電子状態(最も小さな磁気)を世界最高水準の高解像度で可視化できるという。その技術を他分野に展開することで同大学に世界の企業と研究者、資金が集まり、イノベーション創出や社会実装を加速させるという好循環を生み出したいとする。全国69大学の応募の中から12件が選ばれ、各大学は今後5年間で最大55億円の支援を受ける予定。越智学長は「半導体・超物質、再生・細胞医療・創薬の2分野に集中投資して研究力の飛躍的な向上を目指す。支援人材の確保や研究設備の充実など、各年度の執行計画を作成中。地域に愛され、世界から選ばれる大学を目指し、日本を元気にするための契機にしたい」と話す。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事