呉市で精密部品の加工を手掛けています。父が1984年に創業し、15年前に社長を引き継ぎました。依頼を受けたら無理な仕事でも基本的には断らない「常に受け入れる心」を大切にしています。当社には急ぎの仕事や、ほかでは断られた仕事などが多々やってきます。例えば最近では、文房具店から店頭のポールが、カギや錠前の修理会社からはドアカバー、さらには近所の人からはオートバイの部品の溶接などの依頼がやってきました。技術や数量の問題で、他社で請け負えない仕事を当社では頼まれたら必ず応える。一品物で手間がかかっても、やってみるようにしています。父が5年前に亡くなったのですが、父もよく頼まれ事をしていて、無理難題を受け入れる人でした。当時はその姿勢を理解できず、よくケンカしたのを覚えています。今では同じ道を歩んでいる自分を振り返ると、その血を継いでいるのでしょうね。ビジネスは思わぬところで広がりを見せるため、困難な仕事に対応することが新たな可能性を開くはず。そして、いろんな人が当社に出入りしてくれていることで、商売繁盛につながっていくと信じています。これからも、偶然訪れた人たちとのご縁を長く深く、そして太くするように心掛けたい。
担当記者:島津