やすらぎ会館やフォレストホールなど葬儀場運営のさいき(東広島市西条本町17-9、柚木力社長)は3月末、ホテル客室のような宿泊スペースを備える小規模ホール「家族葬つつじ」を西条上町10-11に開設した。

ホテル客室のような宿泊スペース

コンビニの3分の1程度の建物面積(約70平方㍍)でありながら、最大約15人収容できるホールと、同宿泊スペースを用意。葬儀の小規模化がトレンドとなる中、新たなフォーマットに位置付け、5年後にFC含め全国50施設体制を目指したいとする。遺族のためのプライベート空間に建物面積の約半分を充てる。和室に布団を敷いて泊まる式場が多い中、明るい色調のシンプルで落ち着きのある洋室とし、ベッド2台と3〜4人掛けのソファ1台、バスタブ付きの浴室を備え、ストレスなく過ごしてもらう。テレビや冷蔵庫、電子レンジ、ワイファイ、パソコン作業用のカウンターテーブルもある。競合が敬遠する狭い敷地でも出店可能なことから、飲食店の跡地などで積極的に開発を進めたいとする。職員の負担軽減のため、施設出入り口のカギには遠隔操作が可能なスマートロックを採用した。出店攻勢を掛けるにあたり、24時間365日無人で施設見学を受け入れる。毎年10カ所程度の開設を計画し、すでに5カ所目までが決まっている。近日中に同フォーマット専門の新会社を設立し、COOとして過去に売り上げ数億円の小売店を10年間で100億円規模に成長させた人材を登用する予定。将来の上場を見据えた成長戦略を描きたいとする。1950年に創業。300人以上収容可能なフォレストホール(西条町西条東)をはじめ、計5施設を運営。柚木社長は「故人が亡くなる日は、それまでの看病で遺族の心身の疲労がピークになっていることが多く、少しでも和らげたいと考えた。建物が小さい分、葬儀費用を安く抑えられるのもメリットの一つ。大型の式場以外に選択肢がないエリアに積極的に出店したい」とする。

担当記者:柴田

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