呉信用金庫 / 日田 克也 理事長
風通しの良い組織づくり継続 広島西支店、ネット好調貸出金最高

呉信用金庫は6月、6年ぶりにトップ交代した。100周年を迎え、10月に記念式典などを予定している。日田克也理事長に、就任の抱負、中期計画の進ちょく状況、運営方針、これまでで印象深い仕事などを聞いた。
就任の抱負をお聞きします。
向井前理事長が就任した2019年に私も代表理事になり、常務、専務として共に金庫を運営してきました。風土を変え、上位下達ではなく風通しの良い組織づくりをした前理事長の取り組みを継続したいですね。代表役員が支店を訪れ、本部でも職員との会話を重視し、意見を吸い上げることを大切にしています。
創立100周年を迎え、10月1日にクレイトンベイホテルで記念式典、19日に職員と家族が参加する「呉信友会」、25日には呉阪急ホテルで「OB・OGと祝う会」を予定しています。100周年記念事業も若い人の意見を聞き、記念イベントやテレビCMに生かしています。
24年度の業績と今後の運営方針はどうですか。
24年度の預金期末残高は8011億円で、貸出金残高は初の大台となる5031億円で過去最高でした。24年10月にオープンした広島西支店(佐伯区)の上乗せ分と、ネットローンが貢献しました。広島西支店は貸出金が当初計画を大幅に上回り、ネットもマイカーローン、住宅ローンが伸びています。17年10月にネット専業「くれしんれもねっと支店」を開設し、他県からの視察もあります。
取引先の本業支援も重視しており、営業店を六つのエリアに分けて各エリアに地域貢献部の職員をエリア担当者としたうえで、事業承継・M&A、人材紹介などを行っています。10月には呉信金が参画する「くれ地域DX推進ネットワーク」が呉市やリコージャパンとDXフェアを共催する予定です。
24年度のエリア全域での事業性貸出先数は5852先と196先増えました。銀行などでは店舗の統廃合など効率化の動きがありますが、中小企業、小規模企業の先数を維持したいですね。
広中央支店や本店の建て替えなど店舗戦略はどうですか。
7月に広中央支店の解体工事が始まりました。5階建てで、既存の支店、研修施設のほか、本部の事務部・システム部、子会社のくれしんビジネスサービスの移転案も検討しています。27年6月の完成予定で、その後に本店本館の経営管理本部、営業統括本部、役員室などを本店別館に移し、本館の解体を始めて、29年11月の新本館完成を目指しています。
今年6月に荒神支店を建て替えオープンしました。県産材を使ったローカウンターなどを備え、駐車場も拡張し、コンサルティング中心の店舗にしています。次は矢野駅前支店の新築移転を計画しており、8月に着工しました。荒神に次ぐ木造建築で自前の建物になります。
これまでで印象深い仕事は。
新人の時の配属以来、支店勤務を挟んで通算13年半の間、本店営業部で勤務して、出納係、集金担当、融資窓口担当、融資役席、法人課課長、副部長、部長と、全ての役職を経験しました。呉信金100年の歴史の中で初めてではないかと思います。
新人だった1984年当時は、大みそかも営業しており、最終日に預け入れをする顧客が多く、集金も重なり、出納係は除夜の鐘を聞いて帰った覚えがあります。2008年のリーマンショック時は融資グループマネージャーで、倒産する企業も出てつらい思いをしました。
良い思い出としては、17年に発起人となり、呉信金のゴルフ部を立ち上げました。現在は110人が所属し、庫内コミュニケーションの場になっています。
PROFILE
日田 克也 (ひだ かつや) 1961年8月8日生まれ、広島県出身。広島経済大学を卒業し、84年に呉信金入庫。東雲、西条、広東支店長、執行役員広中央支店長、常勤理事本店営業部部長、常務理事営業統括本部兼事務本部担当などを経て、2023年6月から専務理事経営管理本部兼融資管理本部兼内部統制本部担当を務めた。