メカニカルシール製品世界大手のイーグル工業グループで自動車向け部品を製造する。半導体関連装置の需要拡大を見込み、1月から同製造装置の部品加工に参入した。これまで外製していた工程の一部を広島イーグルが担う。「当社はこれまで自動車向けの量産製造だけでしたが、多品種少量生産に乗り出しました。新潟県のグループ会社で社員をトレーニングし、昨年9月に設備が入ってからも継続的に研修を実施。同じものづくりでも体制は大きく異なります。まずは新潟県の工場で構築された仕組みを広島に落とし込み、しっかりとした体制を築いていきます」グループのイーグル工業(岡山県)では1971年から発電所向け特殊バルブの製造やメンテナンスを行っている。多品種少量生産の製造ノウハウも有しており、広島でもこの体制の構築へ挑戦を続けてきた。「ようやく本格稼働したものの、足元の半導体市場は一服感があります。ただ、中長期的には人工知能(AI)や情報通信技術の発展などで拡大が予想されており、市場が回復していれば2027年ごろをめどに追加投資を予定。グループ全体の生産キャパシティーを上げ、高まる需要に対応したい」