サイン製造のオガワ(安佐北区久地、齊藤勝義社長)は、けぎ工場(同区安佐町毛木)内の技術研究所(企画開発本部)を本社工場隣地に新築・移転した。2030年を見据えた成長戦略の一環。サイン技術の基礎研究や新技術開発を加速させる。ショールームを併設し、自社技術や多様な商品ラインアップの発信も強化する。

20年に取得した敷地約3万平方㍍の一角で、平屋890平方㍍を昨年11月に稼働。新棟名は「テクノロジック・ラボラトリー」とする。従来よりも約5倍の面積に拡張し、切削加工や塗装などの設備を増強。品質や生産性の向上へ技術開発を進める。今後も積極的な設備投資や増員を計画。ショールームは樹脂や金属サインのほか、20年に事業参入したデジタルサイネージなどの商材を並べる。サインの内部が見える展示コーナーなどで溶接や塗装の技術力も訴求する。天井が高く開放感のあるロビーに縦2.5㍍×横5㍍の大型LEDビジョンを設けた。最大30人が入れるカフェスペースがあり、顧客を招いたプレゼンテーションなどに使用する。30年に売上高100億円を目指す長期計画に、敷地内への新工場建設や生産体制の再編も盛り込む。昨秋、久地とけぎの2工場に分散していた大型文字サインの制作をけぎに集約。乾燥設備なども導入し、海外委託していたサイン内部のLEDユニットも内製化を進める。今期から同ユニットの外販も始める。

売上高50億円を突破

23年8月期売上高は前年比16%増の57億2000万円となり初めて50億円を超えた。LEDを組み込んだ発光サインやセンサーで入室状況が分かる案内表示システムなどの需要増が貢献した。規格品の外注化など生産性向上の取り組みが奏功し経常利益も過去最高となった。

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