微細藻類を由来とする燃料の社会実装に向けて、産学官で研究開発を進める。3月4日に市内で開かれた環境・エネルギー分野の新事業創出イベント(主催:ひろしま環境ビジネス推進協議会)に登壇した。「目指すのは、ガソリンや軽油と完全に互換性のあるカーボンニュートラル燃料。従来の植物原料に比べて生産性が高く食料競合も起こさないため、代替燃料として期待できる」現在は基礎研究の段階で、海水・淡水など異なる藻類の培養を屋外で行い、狙い通りに進ちょくしている。さらに燃料利用だけではなく、食への貢献の可能性も探る。微細藻類は人間に必要な栄養素をたくさん含む。それを食品に使うことで、健康づくりにも生かす狙いだ。新たな領域への挑戦であり、他社とのオープンイノベーションなど外部連携を推し進めるという。「一粒で二度、三度とおいしい取り組みを広島から実践していければ」自宅でも微細藻類を育て、社内で「ミスター微細藻類」と呼ばれるほど、開発にのめり込む。「われわれの作った微細藻類由来の燃料で車が走る。そして当社のCO2回収技術を組み合わせることで、走れば走るほど大気中のCO2を低下させる状態を早く実現したい」

担当記者:梶原

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