広島県は2026年度、市場拡大が見込める半導体関連産業の集積促進事業を新たに始める。マーケットや技術動向に精通する有識者と協力し県外企業の誘致活動を行うほか、4月14~18日の半導体関連の国際会議「ICEP―HBS」で県ブースを出展する。県内企業の新規参入促進のためのセミナーを開き、機運醸成や伴走支援を行う方針で、サポートスタッフを新たに配置し相談体制を強化する。
25年4月に商工労働局内に局長級の産業政策審議官を配し、自動車・新産業課、バイオ・ヘルスケア産業課、環境・エネルギー産業課とともに「半導体産業課」を新設。課長含め4人で、県内の関連企業のマップ作りやヒアリングなどを行った。マップでは東広島市のマイクロンメモリジャパン、福山市のフォックスコン福山テクノロジーズ(元シャープ福山レーザー)、三菱電機パワーデバイス製作所福山工場、ローツェ、呉市のディスコなど大手のほか、製造装置、同部品加工、部素材、商社などの関連企業が約90社ある。マイクロンが次世代DRAMの工場増築や研究開発に約1兆5000億円投資し、経済産業省が最大5360億円を助成。半導体装置のディスコは呉市で郷原工場の第1期工事を2月に着工した。11階建て延べ13万3570平方㍍で、投資額は330億円。28年4月の完成予定。全国的にも熊本のJASM、北海道のラピダス、岩手、三重のキオクシアなど大規模工場の稼働、増築計画がある。
広島での会議は、エレクトロニクス実装学会が主催する半導体の先端後工程技術に関する国際学会で、マイクロンメモリジャパンやディスコの県内企業が基調講演。広島県は出展ブースで半導体産業の現状などを発信し、企業誘致などにつなげる。県はせとうち半導体コンソーシアム(事務局・広島大学)の高度人材育成や研究開発推進を資金面などで支援。同コンソは25年度に、CMOSアドバンスドコース全6回11日間25講義に延べ2014人、同実践プログラム全2回に25人が参加。他に国際ワークショップなども開いた。県は「セミコン・ジャパン」(東京)や昨年10月に県の半導体産業課長が講演した「九州半導体産業展」など展示会への出展も検討する。県は26年度予算で、4997万円を計上。県外企業誘致・県内企業参入の相談55件、県内半導体関連企業の新たな設備投資相談25件の成果を目指す。