その他 2019.06.06

小林カズヒコの経営者のための実践マーケティング講座 第24回

生きがいある職場づくり まずは経営指針策定から

 令和の幕開けを機に企業体質にも新しい風を吹き込みたいと、経営指針策定のアドバイスを求められることが多くなりました。ポイントは大きく2つあります。
 1つめは、下準備として「現場の最前線で起きていることの把握」です。専門書にも「現場をよく知ることが大切」とは書いてあります。しかし、どのように調査するか具体的な手法には言及しておらず、ほとんどの経営者は担当部長を呼んでヒアリングする程度で済ませてしまいます。経営者が理解すべきは、各長のフィルターを透過した見解ではなく、最前線で本当は何が起き、どんな課題に直面しているかです。
 そこで思い切った取り組みを紹介しましょう。先日テレビで、経営者が変装して新人研修生になりすまし、自分の会社の工場で働くドキュメンタリー番組を見ました。この体験を通じ、経営者自身が「リアルな現場の声」を初めて知り得るというストーリーでしたが、実は海外のマーケティングでは日常的に行われる手法です。日本では珍しいのか、バラエティー番組にまでなってしまうことに私は驚きます。わが足元を知らずして、経営指針も何もあったものではないでしょう。
 あなたも早速、一般客のふりをして自分の店舗やサービスを利用してみましょう。社長室に座っていては得られない、目からウロコのビジネスヒントが、体感として得られます。これが客観的評価感覚を磨き、新時代に打つべき確かな指針にもつながることを、どうぞお忘れなく。
 2つめは「社員が生きがいを感じる職場づくり」は急がない、ということ。働き方改革法施行の影響もあるのか、最近頻繁にテーマに上るのですが、これもまた多くの経営者の勘違いを引き起こす元になっています。会社の向かうべきゴールを明確にした後で、どういう戦略の場に社員の資質を生かすかを考えるべきです。これを同時にやろうとすると、「あちらを立てればこちらが立たず」で、社員の「いきがい」「やりがい」のために、掲げた目標を下方修正してしまうほか、経営者の一方的な思い込みによる「やりがい」を社員に押し付けてしまう危険性も出るなど、共倒れを引き起こします。

読者の質問コーナー

Q:連載を見て読書量を増やす必要性を感じたが、膨大な新刊の中から選べない。

A: 日経新聞の2〜4面の下段に、注目のビジネス書の広告が載ることが多いので、ご参考ください。私も利用しています。毎日、目を通すだけでも、どのようなテーマやスキルがトレンドになりつつあるか審美眼が養われ、結果的に「買い損じ」が少なくなります。また、私が6月に開設予定のオンラインビジネスサロン「西瀬戸300」でマーケティング情報の提供やアドバイスに加え、実践的な新刊を動画で紹介する予定です。

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PROFILE
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小林 カズヒコ 
コピーライターやアートディレクターを経て、中四国初の本格的なマーケティングコンサルに転身。中小企業経営者や個人事業者へのコンサルほか、金融機関からの依頼で経営が悪化した企業への助言も実施。診断や相談先メール(匿名不可)marketingdefense@harukomania.com

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