その他 2023.03.16

小林カズヒコの経営者のための実践マーケティング講座 第39回

勉強しているのに成果が出せない経営者

 経営者コミュニティーのオファーに応え、県外でもマーケティング相談会を実施しています。経営者の生の声がうかがえ、私も勉強になっていますが、その中で多かったお悩みを二つ紹介します。
 まず一つめは「いろんなセミナーで勉強しているのに成果が出ない」。具体的にはネット広告と集客法、SNS活用、動画制作、経営指針策定など。受講料として1年で数百万円を投じた方もいらっしゃいました。いずれも短時間で習得できることをうたった講座だそうですが、大半は、ひな形を使う、いわゆる「テンプレート」方式。誰でも簡単にできる半面、必然的に似たり寄ったりの企業メッセージが大量複製されることとなる。いわれるままに広告を打ったり動画を撮ってユーチューブにアップしたのに、思ったような反応は得られなかったと。まずターゲット(誰に売るのか)の絞り込みとニーズの選定、そこへ向けたパッケージ抽出とキラーオファーの言語化、そして最後にツールとしての集客法やSNS活用が発生するのであり、この段取りを経ずにいきなりやっても効果は出ません。原点に立ち返りましょう。
 経営指針塾の類も同じ。お手本の事例を参考にフォーマットのマス目を埋め込むと「やった感」はあるでしょう。しかし、現時点でもれなく書き込めること自体を私は疑問視したい。講師から「身の丈を超えないように」とアドバイスされた方もいたらしく、驚きました。より多くのビジネス収益を望むなら、ゴール設定は「どうやれば到達できるのか見当すらつかない高いレベル」が正しい。やり方は実践を重ねる過程で徐々に見えてくる。もし現時点でありありとステップバイステップが記述できるとすれば、長年にわたり染み付いた「いつものやり方」を文章化しただけにすぎず、現状維持が関の山。そもそも記述のお手本があることがおかしい。一体どなたの経営なんでしょうか。
 マーケティングは毎日コツコツが肝心であり、つまみぐいで成果は出ません。これはと思うスキルやコンサルに出会ったら、2、3年は地道に実践してみてください。圧倒的な存在感を打ち出すためには、はやりものにうかつに手を出さないことも重要です。逆を行くぐらいでちょうどいい。
 次に多いのが2代目3代目の経営者さんからのお悩みで、古いやり方をあらためられないというもの。先代や古参の従業員から抵抗に遭い、大胆な軌道修正に踏み出せないと。この場合は、大きな方向転換は宣言せず、小さなテストを繰り返されてはいかがでしょう。「失敗するかもしれないのでちょっとだけテストさせて」と言えば、さほど反対されないはず。うまくいけば、周囲の認識も変化します。
 今年は光熱費はじめ諸物価の高騰、人材や原料の不足など、マイナス要因がてんこ盛り。決断のわずかな遅延が命取りとなりますが、変化のスピードよりも、変化の方向を見誤らないことにご留意を。次回はリスキリングのポイント、取締役会議の弊害を解説します。
◇マーケティング3カ月講座開催のお知らせ◇
 私、小林カズヒコが直接指導する講座「経営者のための実戦マーケティング学」を中国新聞文化センター クレドビル教室で開講します。期間は4月から6月までの3カ月間で、毎月第二第四金曜の午後6時半〜8時半。大倒産時代ともいわれる2023年を生き抜くための効果実証済みメソッドをレクチャー。定員20人。料金や申し込み方法など詳細は、中国新聞文化センタークレドビル教室(電082―962―4111)まで。

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PROFILE
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小林 カズヒコ 
コピーライターやアートディレクターを経て、中四国初の本格的なマーケティングコンサルに転身。中小企業経営者や個人事業者へのコンサルほか、金融機関からの依頼で経営が悪化した企業への助言も実施。診断や相談先メール(匿名不可)marketingdefense@harukomania.com

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