北川鉄工所(府中市)の子会社で無人航空機販売のエールリンクス(同、上堀高和社長)は4月、有線給電により24時間連続飛行できて操縦ライセンスが不要な「ホバーアイ」を発売する。長時間の俯瞰的な監視などの用途で消防、防災、防衛、民間など幅広い利用を見込む。開発・製造は北川鉄工所。ドローンを自動巻き取り式のケーブルでハードケース(格納庫)とつなぎ、タブレット型パソコンの画面で離着陸、高度変更、カメラ操作をする。通常のドローンの運用は現場に最低3人必要だが、同機は有線係留型のため1人で運用できる。フライトコンローラーを含め全てを一から開発した国産ドローン。高度は最大30㍍。ハードケースは縦71×横71×厚さ40㌢、機体込みで重量32㌔。所要電力はAC100ボルト、1500㍗。参考価格はタブレット、延長コード付き基本セットが600万円、カメラ、非常用電源、発電機付きですぐに使えるセットが900万円。販売台数は初年度10台、3〜4年で累計300台を目指す。今後、同機を軸に遠隔操作やAI技術の導入など、自動化や省人化、DXにつながるサービスを計画する。2018年にヒロボー(同市)と北川鉄工所(同)の共同出資で創業し、ヒロボーの産業用ヘリコプター事業を譲受。翌年に北川鉄工所の100%子会社になった。デンソー(愛知)と測量・橋梁点検用ドローン機体を共同開発中。

担当記者:斎藤

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