軽自動車専門店のサコダ車輌(佐伯区五日市町、迫田宏治社長)は2024年9月期決算で前期比1・6%増の売上高131億6729万円、経常利益5億3205万円、純利益3億7089万円を計上。今期は海田店の板金塗装工場稼働で集客〜販売〜メンテナンスの総合力を高め、売上高150億円を見込む。
軽自動車主力に全メーカーを扱い、期末で販売台数6000台弱、車検は最大手コバックのFC加盟店として2万件弱、自動車保険1万5000件以上を取り扱い、2期連続で100億円台に乗せた。車売り上げの10%に伸長した普通車、車両の単価アップ、保険手数料収入増が増収に寄与。特に、全国代理店が4万店を超える東京海上日動の専属代理店として、2万店以上の中でもトップクラスを維持している。五日市・東広島・海田の3店舗と舟入・五日市・東広島・祇園・海田の5指定6工場体制を敷く。即納可能な在庫は普通車150台、軽1000台を保有。23年1月に開業した海田店に新たに約4億円を投入して板金塗装工場を整備。今年3月稼働に入り、販売〜メンテナンスのワンストップ体制が整う。レンタカーやロードサービスも手掛ける。板金塗装は県内13協力工場に外注しているが年々技能工不足が深刻化しており、内製化で高性能車両も含めてできるだけ短納期で仕上げ、修理技術の知見を蓄積していく構えだ。今期も商圏最安値の販売戦略を軸に接客の基本と技術サービスを徹底し、売上高150億円目標に企業力を高めていく。
CS〜ES好循環へ
販売台数拡大に伴い、一般整備も伸長し年間5万台以上の需要を抱える。板金修理部門は現在、全体で年間約1500台を扱う。迫田社長の悲願だった自前の工場稼働を目前に即戦力の技能工も確保し、万全の態勢で臨む。迫田社長は「人材採用と定着向上を図るため福利厚生、給与アップ、人材教育を根本から見直し、手厚くした。質の良いサービスを生み、客数増、売り上げ増につなげたい。感謝の言葉も頂く一方、クレームも毎日たくさん届く。顧客満足を社員全員で徹底し、社員と顧客の満足のループを回していきたい」と話す。昨年から賞与を年3回に引き上げた。半年ごとの「中だるみ」の解消を促す。社員のモチベーションを維持しながら適正な評価が欠かせないという。4月は新卒11人が入社予定。現在、従業員215人。うち整備関連のメカニック部門90人。〝伸びる会社〟で能力を生かしたい人材を集める。
担当記者:藤井