新築賃貸マンション「バウハウス」シリーズを展開するBAUHAUS(中区平野町、村本哲宣社長)は、好立地物件を活用して民泊を始める。JR広島駅近くの築45年の中古賃貸マンションをリノベーションし、第1号物件として4月ごろに開業予定。主力事業のノウハウを生かして居心地の良さを訴求し、旺盛な観光需要を取り込む。
観光庁によると、県内の宿泊施設客室稼働率は全国5位の72・0%(昨年10月単月の速報値)だった。広島市街地を中心に今後も需要の拡大が見込まれ、参入を決めた。
第1号はJR広島病院から東側に徒歩8分ほどの東区光町2―2―27(敷地707平方㍍)の5階建て延べ20戸で、昨年10月に取得した。外壁の修繕に加え、各戸の間取りを3DKから2LDKに変更。長期滞在傾向のあるインバウンドに需要の高いキッチンをはじめ、最新の住設機器や家具、家電を備える。4〜6人の利用を想定し、可動式の間仕切りで寝室を増やすこともできる。1階のエントランスは高耐久の塗り壁材「ジョリパット」と木格子を組み合わせて和モダンな雰囲気にする。一部を賃貸住戸とし、稼働率に合わせて客室数を調整する。運営は県内の民泊事業者に委託。宿泊料は未定。10年後をめどに賃貸マンション(14階建て52戸、2LDK)に建て替える計画で、今後も駅近くなど好立地物件を取得できた場合に同様のビジネスモデルを展開する方針。
同社は市内中心に30棟以上の賃貸マンションを運営。エントランスに御影石を使ったり、人工大理石カウンター付きのシステムキッチンを設けるなど、ホテルを意識した高級感のある住環境が支持され、現在は満室という。25年度に資本金を9500万円から4億円程度に増資する計画。供給加速に向けて中古ビルなどの買い取りを強化している。(電)082-569-9255。
担当記者:道本