サード/三島 進 社長
福山市で革製品の工房を運営している。備後絣(がすり)の技術を応用して鮮やかな青色に染めた「福山レザー」が看板商品で、ランドセルから小物を作るリメイク事業も行っている。
心のよりどころは、20歳の頃に雑誌で目にした「花が美しいかどうかではない。花を美しいと思える自分であるかどうかを、いつも花に問われているのです」という一節。何事も自分の在り方次第だと胸に刻んでいる。
革は一つ一つ、傷やシワの位置、硬さが違う。扱いにくい部位もあるが、生命や素材への理解を深め、加工技術を磨くほどに、その難しさを面白いと感じられるようになってくる。だからこそ一片も無駄にせず、使い切るのが信条だ。
2007年の創業から順調に成長してきたが、コロナ禍で大打撃を受け、足元では原料高騰にも直面。しかし状況を嘆くのではなく、現在の10 倍となる「年商5億円」という高い目標を掲げた。第一歩として昨年、海外向けのコンパクト財布を発売。インテリア分野への展開も検討している。
同業を営む父は、取引先からの値引き交渉などの末に体を壊した。この経験から、革職人の社会的地位を向上させ、子どもが憧れる職業にしたいと願っている。今後も歩みを止めることなく、挑戦を重ねていく。
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